第13話
ほとんど女性経験のない俺がいきなりこんな大勢の人の前で女の子と交わるなんて。
それがあの久美さん。
顔は俺好みの顔でスタイルもいい、ヨガで自分磨きをしている彼女を初めて見た時、輝いて見えた。
“ん?そう言えば俺は久美さんの事をほとんど何も知らない、そして彼女もまた俺の事をほとんどなにも知らない、そんな2人が交わっていいものなのだろうか?しかもこんな公共交通機関の車内で“
いろいろな思いを巡らせるが、今はこの状態から一歩も動けない。
幸にして顔も見えないし、ハロウィンパーティーに向かう、いちゃつき過ぎる痛いカップルぐらいにしか周りには見えていない事を願う。
電車が都心に近づけば近づくほど、人も増えて俺と久美さんの前も吊り革を持った人が増え初めてきた。
それに比例してハロウィンの仮装をした人も増えてきている。
車内で浮いていた俺と久美さんが周りの仮装している人のおかげで目立たなくはなってきたが、久美さんがたち上がれる感じではなかった。
俺は久美さんに小声で話す。
「立ち上がれる?」
「無理ね、伽耶くんの大き過ぎて簡単に抜けそうにない」
俺は頭を垂れた。
「それにこのままがいい、興奮してきたし」
少し嬉しそうに言う久美さん。
「はぁ」
俺はまた頭を垂れた。
俺は原状回復を目指していたが、久美さんは今の状況を楽しんでいた。
電車は終点の駅に着いた。
ゾロゾロと降りる人に合わせて降りようとするが、緊張してしばらく固まったようになっていた俺の体はそう簡単に動かない。
それに久美さんは力を込めているのか、俺のペニスは久美さんから抜けそうにない。
もたもたしているうちに、折り返す電車にまた乗客がなだれ込んできた。
結局、電車から降りられずに、俺は久美さんを膝の上に乗せて合体したまま、電車は元来た方向へ走り始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます