莉亜視点ー第2話「謎の後輩が話しかけてきた日」

ー翌日、昼休み 体育館前別棟廊下ー

「やっと終わったー!」

「お疲れ様だよ~!莉亜~!」

私にとって地獄みたいな授業が終わった。

授業ジャンルは「体育」、動く系が苦手な私からしてみれば地獄だ。

「よーし!瑠梨、お昼どこで食べる?」

「どこでもいいよ~!莉亜についていく~!」

「じゃあ・・・屋上とかー!」

「屋上!?上がれないでしょ~!!」

「確かにそうかもね~!」

そんなことを言いながら、お弁当箱を取りに教室へ向かう。

(あ・・・そう言えば)

昨日の男子生徒を思い出した。

男子には昔から拒否反応があり、関わるのもちょっと抵抗がある

でも、あの子だけは何故か気になる・・・

「・・・ってあれ?瑠梨?」

いつの間にか瑠梨が隣から消えていた。

周りを見渡しても瑠梨は居ない。

「え・・・?どこいったの?」

瑠梨といえば、方向音痴かつ誰にでもついていく天然な子だ。

(迷った・・・?)

迷うと言っても私が隣にいる以上、確率は低い。それにここは学校だから。

(誰かに誘拐された・・・とか?)

そんなわけがない。学校にいる以上は安全だと思う。

「・・・瑠梨。」


ー3年教室廊下ー

結局居場所が分からず、3年廊下まで来ていた。

「どこにいるの?・・・ん?」

廊下の奥で話している人がいた。瑠梨だ

でも、誰かと話しているらしい。

「瑠梨~何してるの?て・・・君は」

瑠梨と話していたのは昨日の男子生徒だった。

何故、隣から急に消えた瑠梨が男子生徒と話しているのだ・・・?

「あ!先輩・・・!」

「莉亜~!この子だよね!探していた子!」

「え・・・さがしていた・・・?」

「ちょ・・・瑠梨!」

本人の目の前で言ってほしくなかったことを言われた。

昨日の夜、瑠梨と電話で話していたのだ。

例の男子生徒が気になることを

それと同時に内緒でお願いと言ったはずなのに、話聞いてた?

「あのね~!莉亜が君のこと好きだって~」

突然瑠梨が、よく分からないことをカミングアウトした。

もちろん、男子生徒に好意などはない。

「は・・・はい!?」

そういう反応になるよね。。その男子生徒も驚いていた

男子が苦手なのに、瑠梨なんてこと言うのか・・・

「瑠梨!!変なこと言わないで!」

「ふぇぇ~・・・莉亜怖いよぉ~」

「当たり前でしょ!?」

あ・・・ついつい怒ってしまった

まさかの展開に泣きそうになる瑠梨。

ごめんと言わんばかりに瑠梨に抱き着く

「え・・・あの~」

「「あ」」

目の前の男子生徒のこと忘れていたわ

途端に恥ずかしくなった。。瑠梨も同じようだ

「あ・・・あの、先輩」

男子生徒が話しかけてきた。内容が先読みで怖い。。

「私・・・?」

「お~?」

「先輩と仲良くしたいです・・・!」

「え・・・?」

莉亜視点ー第3話へ続く





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