莉亜視点ー第1話「来てほしくなかった日(プロローグ)」

ー山野泉が丘学園ー

「・・・また来た」

教室の窓から校庭を眺めながら呟く。

「「入学式」」

人生で何度来ているのだろうか。。

正直、学生生活の中で一番嫌なのが入学式。

「莉亜~!!」

「え?なに~?」

友達の瑠梨が話しかけてくる

瑠梨は幼い頃からの親友で親子共々仲が良い

「入学式だね~今年はどんな子が入ってくるのかな~!」

「変なやつ絶対入ってくるよ~」

毎年、必ず一人は話しかけてくるやつがいる、正直しんどい。

何故かというと、開口一番が「「付き合ってください!」」だ。

この言葉を誰からも言われるから、いつしか男性嫌いになった。

今年もある。。きっと

「そんなこと言わないの~!今年こそ男子と話すのが目標なんでしょ~?」

「そうだけどね~私自信ないし~怖いし・・・」

「う~ん・・・でもそろそろ慣れないと~」

「だよね~・・・」

そんな事を話していたら担任が教室に入ってくる

「ほれ!そろそろ新入生入ってくるから昇降口へ行け!」

人生で一番嫌な時間が来る。。あ~・・・頭痛い・・・

「頭痛い・・・瑠梨」

「まあまあ~!!」

「ちょっと・・・瑠梨引っ張らないでよ」

瑠梨は私のことを一番に理解してくれている。

けど、たまに融通が利かないこともある。

それがいまだ。


ー山野泉が丘学園昇降口ー

「うわ・・・今年も新入生多い・・・」

「ちょっと~小声でも聞こえちゃうよ?」

「でも・・・」

やはり人気な学園ということもあり、新入生が多い。

「うわ~新入生のみんな~!入学おめでとう~!」

瑠梨のテンションがすごい・・・そりゃ男子生徒も近寄るよね・・・

「ほらほら~莉亜も~!!」

「え・・・にゅ・・・入学おめでとう・・・」

「テンション低いな~それじゃあ男の子近寄ってこないよ~?」

男性嫌いですから、克服しようとしてもやはり難しい。

「ん?・・・」

とある1人の男子がこちらを見てきている・・・

「あ・・・」

見返した瞬間に何故か逃げるように去っていった

視線怖かった・・・?

「莉亜~!どうかした?」

「いや、なんでもないよ!」

なんだろうあの子・・・ちょっと怖いけど気になるな・・・


莉亜視点第2話「謎の後輩が話しかけてきた日」へ続く・・・


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