第2話 書く私、ダメ出しする私
書いている端から、自分でダメ出しをしてしまいます。
現代ダンジョンものを書きたい、とは思ってますが、書けない。
どれくらい書けないかというと、
例えば1960年代、石炭から石油に変わりつつある中、稼働中の炭鉱が爆発して、そこからモンスターが出てくる。とっさにツルハシを持っていた炭鉱夫がモンスターを討伐したら、レベルアップしてステータスが見られるようになった。
とか思いついたとする。
エネルギー源が石油に移行するのではなく、モンスターの魔石がエネルギーになる、そのまま石炭の代わりとして何倍も効率よく使えるとか、その所為で石油が値下がりしたりとか。
そう設定を思うものの、そもそものモンスターの出番が急すぎる、とか思ってたり。
未知の扉を採掘中に発見して、発破を掛けたらモンスターがあふれ出して扉はそのまま、ではまだ設定として弱い気がする。
とかいう辺りで、もやもやして書けない。
ええ、さっき小説の書き方を解説したカクヨムを見ましたよ。1日4000文字書けば1ヶ月くらいで書き終わるはずだ、とかいうの。
自分の尊敬する作家、森博嗣先生は1時間でそれくらい書いていたと思いますが、作家という生き物はそれくらい書けないと専業としてやっていけない、とかいう先入観がありまして。
たった数百文字で行き詰まるようでは、とても小説を書き上げるのは難しいだろうと。
書けない理由はまだまだたくさんあって、書けない理由の引き出しがいかに多いか、という自慢にもならないことを自慢したり。
できない理由があるなら、それをひとつひとつ潰していけばうまくいく、とかいう話がありますがそれでいけば、成功を目指すより、失敗をしないことを目指したほうがいいことになる。
書いてから、後から方向修正すれば良いじゃん、的な指摘もあったりするのですが、たったの数百文字もコントロール出来ない人が、方向修正のテクニックを持っているでもなく、またまとまった文章でもないので箇条書きで書くのに対して、方向転換も何もないだろう、と。
つまり、春のグダグダ祭りなのです。春だから、何かを始めたくなるけれど、それは結局いまやりたいことの先送りが目的ではないか? と勘ぐってしまう。
N○K語学講座をきっちりやりこめば、語学は必ず上昇する。
そういう話に乗っかって、4月から英語をやろうとかうっかり決めて、そういえばチャロとかいうキャラがでていた講座は毎回聴いてストーリーは楽しんだけど、結局語学は上達しなかったな、という思い出に、いくら発想がよくても意味のある形で続けないとね、とうっかりついでに反省するのでした。
今の話で分かる通り、小説を書きたいと思ったら、英語を勉強しよう、とすぐに別のことを決断していて、それでは大きなタスクがカブって、ちゃんとやれないではないか、と。
そんなことではMinecraftのゲーム動画を作る時間はなくなるし、その所為でnoteの記事を書くのが遅れたらどうしてくれるんだ、と自分の中のスケジュール担当の思考が文句を言うわけです。
非常に、非常にマルチタスクは非効率なのです。
コスパやタイパを重宝する人が増えてくる一方で、コツコツとやる作業は好まれなくなるのでは? と考察するけれど、それだと短編が流行るのかというと、力量のある短編作家がすぐでてこない。短編といえど、熱量は長編となにも変わらないと思うし。
そういえば、自分の文章にはもう一つ、問題があるのを思い出しました。
文章の重さです。
重いタッチなので、読んでて疲れると思うんですね。
息抜きに読書をするであろう読者が、わざわざ重い文章を読むだろうか? と疑問に思ったりするわけです。
電車でいうと、自分本来の書き方だと乗車率200%くらいの文章になるのを、今は130%くらいまで押さえられるようになった、と思ってます。
それでも他の人よりは重いと思ってます。
今なら分かる。
小学生の頃、まったく作文ができなかったんですね。まったくの、一字も書けない状態でした。
どうしてそうだったのか、ぜんぜん分からなかったのですが。
乗車率で喩えると、一昔前のインドの超混雑している電車くらい、重かったのだと。
電車から誰も降りられないほど、乗車率がすごい。そんな被実在文体だったから文章として書けなかったのだと。
30代でようやくほぐれて200%くらいになったんですよね。今が130%。それでも重い方だと思ってます。
エントロピーの文体、とでも命名しておきましょうか。
ほらね? これだけの話を、たった一言にまとめてしまおうっていう発想をしてしまう辺りが、重さが重い所以なのです。
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