第40話
俺が避けたら突進攻撃を止めて別の方法で追撃してくるのではなく突進攻撃を中断せずに
そのまま俺から離れていってしまう。
近接攻撃を狙ってるのに近づいたら突進攻撃で距離を取ってくるのめっちゃ厄介だな。
近づいてもおんなじ様に距離を取られるだけ。
上手く行かないな~
レーザー攻撃を避けながら次の方法を考える。
「先ずはこれでモササウルスを怒らせて冷静さを奪うか」
そうすれば攻撃する隙も出てくるだろう。
怒らせる分、攻撃が苛烈になると思うので、そこは要注意だ。
ちょっとリスキーだけど。現状これしか方法思いつかないし…
って事で。久しぶりの霊弾!!
精神ダメージは硬い鱗板で防ぐことは出来ない。
ただし。痛みを与えるだけで実際にダメージを与える事は出来ないが。
霊弾をばら撒きモササウルスに精神ダメージをあたえていく。
モササウルスはレーザーで霊弾を迎撃し始める。
思ったよりモササウルスが冷静だ。
霊弾って特殊な魔弾だから、霊弾を構成する魔力より多い量の魔力で迎撃、防御すれば防げるんだよね。
精神ダメージにキレる事なく直ぐに対処方を見つけて実行してくるとか…マジで洒落にならない。
今がラストチャンスだな。
霊弾を更にばら撒く。モササウルスは予想通り
霊弾の迎撃を始める。
俺に関してはほとんど気にしていない。
右腕内で魔力を圧縮しながらモササウルスに最高速で接近。
「裂破っ!!」
モササウルスを右腕で殴打。殴打の瞬間に合わせて右腕内で圧縮していた魔力を流し込む。
俺の制御を離れた圧縮された魔力はモササウルスの中で爆発、内側からダメージを与える。
仙人ってアニメや漫画で掌底などで敵の内部にダメージを与える攻撃をよく使うイメージだから俺も出来ないかなと考え開発した新技だ。
自身の左右どちらかの腕の内部で魔力をするする必要があるわけだが、その際に制御に失敗すると自分の腕の内部で圧縮された魔力が爆発することになる。
自爆の可能性がある結構危険な技だし、実戦で使うのは初めてという結構な賭けだったが。
今回の賭けには何とか勝つことが出来たな。
モササウルスは初めて俺に対して殺気を放ちながらレーザーでは無く。血を口から吐き出している。
と言ってもマジでここからどうしよう。
モササウルスがもう一度簡単に裂破を当てさせてくれるとは思えない。
「は?頞浮陀地獄っ!!」
気づいたら目の前に口を大きく開けたモササウルスが目の前に。
動き早くなりすぎだろ。避けるのは間に合わない。氷を普通に作っても俺ごと簡単に砕かれて終わり。
割りと詰みなこの状況一か八かで霊体化を解除俺の周囲の海水を頞浮陀地獄で凍らせる。
普通に氷を作り出すよりは、こっちのほうが耐久度が高い。
バキバキと直ぐに砕けそうな音がしているが。
一瞬で砕ける事は無く
モササウルスの噛みつき攻撃を何とか止めることができた。
直ぐに霊体化を発動させてモササウルスの噛みつき攻撃範囲から離れる。
氷が砕けモササウルスが口を閉じるのとほぼ同時に何とか脱出に成功した。
「次は何をしてくる?」
極限まで集中している状態、これを一瞬でも切らしてしまったら、その瞬間に死んでもおかしくない。
そう思いながら、距離を取りながらモササウルスを警戒する。
が、モササウルスから殺気どころか戦意すら感じられなくなったかと思ったら。
モササウルスが壁に突進して壁の一部を破壊した。
壁の先もダンジョンが続いているらしい。
モササウルスは壊れた壁の先に泳いで行ってしまった。
破壊した壁を超える際に振り返って俺の事を見てきたけど。
最奥で待つ。決着をつけたくば、最奥まで来るがいい的なやつかな。
少なくとも俺はそう感じた。
(水聖竜の試練をクリアした事により称号
【水聖竜の試練を超えし者】を獲得しました。これにより最大魔力、魔力回復速度が上昇しました)
これは…ワールドアナウンスだったか。尸解仙になった時以来だな。
それにしても、試練か…到達者の先に進化する為に必要な条件の一つだったりするのかな?
現状ワールドアナウンスが流れたと記録が残っているのは覚醒者が到達者に進化した時のみ。
なのでワールドアナウンスは進化に関係する事を達成した時or実際に進化した時に流れると予想する事が出来る。
まぁ、ただの予想だし。この予想が合ってたとしても、これ以上どんな条件を達成すれば進化出来るのか分からないから意味ないんだけどね。
「可能性が高そうなのは黄金の桃か…」
そう言えば、鬼童さんから黄金の桃について話を聞いていた事を思いだす。
仙人が食べると寿命が延びる以外の追加の効果が発動するという話だ。
あのときは欲しいは欲しいけど。自分から積極的に入手を狙うって感じでは無かったが。
ちょっと話が変わって来たな。と言っても宝箱から手に入れるしか現状方法ないし、狙って手に入るものじゃないんだよな……
それこそ、モササウルスを追いかけるのが一番確率高そうだけど……
相当難易度高そうだし。今すぐ先に進むつもりはない。
結局、流れに身を任せるしかないか
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
読んでいただきありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます