第5話

 かなり久しぶりの登場になっちゃった。川西仁です!

 作者は、「忙しいから書けなかった」って言ってたけど、「面倒くさかったから書かなかった」の間違いじゃないかな?


 そういや前、私と仁くんは、手を繋いで帰ることができたのよ!

 覚えてない人は、前回のを読んでもらうとして……。


 恋愛経験が皆無の私には、とっても難しい問題なんだけど、手を繋いだ後って何すればいいの?なかなか、自然にできることじゃないのよ?

 ……私は、読者が恋愛経験が豊富ではないって信じてるから。恋愛経験あったら、すでにあなたは敵です!私の、敵!


 ……とりあえず、話を今に戻す。

 今は、ベッドの上。

 私にとってベッドの上は、最高の場所。

 大好きなキャラクターの妄想をするときも、好きな人のことを考えるのも、ベッド。だって、叫びそうになったら枕に顔をうずめればいいじゃない。

 あとは、ベッドで足をバタバタ動かしたり(やらない?)してる。

 ……みんな、同じじゃない……の?

 まあ、とりあえず、落ち着こう。


 ――仁くんは、もう、藍さんのことは好きじゃないんだよね。

 いや、そうだと願いたい。

 だとしたら、手を繋いだのは何だったの?

 ――じゃあ、トキシックのことは、もう心配しなくていい?

 それは、わかんない。

 あいつのことだから、しつこく追いかけてくるかもしれない。

 でも、自分のプライドを傷つけないために、すっぱり諦めるかもしれない。


 仁くんとは、もうLINEを交換している。

 夏休みになったら、遊びの連絡をするときにも話すかな。

 ――夏休み、楽しみかも。


 ――翌日。

 急に、トキシックからLINEが来た。

 交換した覚えはないんだけど、クラスのグループLINEから登録したのだろう。

[仁ちゃん、仁くんと付き合ってるの?]

 ただ、それだけ。

 ただ、それだけなんだけど、嫌な予感がする。


 ……さて、ここはどう答えるべきか?

 でも、あいつ、私たちが付き合ってるの、知ってるよね。

 ……じゃあ。

[まあ、うん]

 とりあえず、適当に答えた。

 しばらくすると、返事が来た。

[僕、仁くんのことが好きなんだ]

 ……うん、知ってた。

[そうなんだ]

 これ以外に、選択肢が見つからなかった。

[仁ちゃん、本当は仁くんのこと好きじゃないんじゃないの?]

 ……へ?

 私が、仁くんのこと、好きじゃない……。

 そんなことない、絶対!そんなこと、ない……はず。

 自分の気持ちがわからなくて、返事を送ることができなかった。


 ――翌日。

 今度は、仁くんからLINEが来た。

[7/27、花火大会だし行かない?]

 本当に、仁くんといっしょに行けるのかと思うと、ドキドキする。

 このまま、順調に進むはずだった。

 でも。

 そのとき、私の脳裏に、トキシックの言葉がよぎる。

[仁ちゃん、本当は仁くんのこと好きじゃないんじゃないの?]

 そんなこと、ないはずなのに。

[その日はちょっと忙しくて……。ごめんね]

 気が付いたら、そんな文章を送っていた。


 ……うん、そう、なのかもしれない。

 私は、仁くんのこと、好きじゃなかったんだ。

 今まで、気づいてなかっただけ……。

 どこかから、すすり泣く声が聞こえる。

 誰の声だろう?

 しばらくして、その声が自分のものだったということに気が付いた。

 ――なんで、トキシックなんかの言うこと聞いちゃったの?

 ――なんで、誘いを断ったの?

 ――なんで、それでいて泣いてるの?


 ――おかしいよ。


 私は、仁くんのこと、好きなのに……。


 次回に続く……。

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