第4話
「へそくりはどこにある」
真毅修一の妻、和が修一に詰め寄っていた。
「べーっ、オマエみたいな淫乱デべそに
だれがいうもんか」
「殺す」
和が出刃包丁を握りながら
修一ににじり寄った。
「待て」
「なんだ」
「司法取引をしよう」
「どういう具合に」
「オマエのデべそを引き千切ってやる代わりに
オレを許してくれ」
「90回殺す」
「待て」
「何だ」
「司法取引をしよう」
「どういう具合に」
「へそくりを全部キャバクラで使う代わりに
オレを許してくれ」
「オマエを地獄まで追っかけて行って
なぶり殺しにしてくれるわ」
「待て」
「なんだ」
「司法取引をしよう」
「いってみろ」
「オマエの頭を散弾銃で撃ちぬく代わりに
オレに100億円くれ」
「いいだろうって、アほかーっおまえは」
「司法取引をしよう」
「司法取引をしよう」
「なんだ」
「テメエのその薄汚れたつらモップでたたき割る代わりに
離婚届に判を押すっていうのはどうだ」
「なんか、わけがわからん」
その時、一匹の蠅が窓から侵入して、
フンを二人の顔になすりつけていった。
「これでウンのツキか」
「チャンちゃん」
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