第4話 メルト領都
この世界には6つの国が存在する。シュタイン王国・ローレンズ帝国・キャンドロイ公国・フィンシェン商王国・ライオット騎士国・アイルレイン魔法国。
そして現在努がいるのがローレンズ帝国と領地が接しているシュタイン王国の辺境のメルト領の村。
通貨は
この世界にはゴースト系統・ゾンビ系統・スケルトン系統のアンデットが存在する。アンデットにはランクが存在し下級→中級→上級→特級→魔王級→魔神級となる。
努が倒したアンデットの特徴をお爺さんに話したところおそらくゾンビ系統の上級アンデットのグールだろうと説明を受ける。アンデットは倒すと消えるが魂石と呼ばれる石を残すらしくそれを努は目の前にあったのでなんとなく拾っていた。メルト領都に行けば魂石屋で買い取ってくれるらしい。
さらにこの世界には魔法が存在する。この魔法は比較的誰でも使うことが可能となっておりお爺さんも証明のように魔法を披露した。
「じゃあ行くぞい?ヒート!」
ボウ。
お爺さんの手の平からライター程の火が出た。
「おお・・・本当に魔法が出た・・・」
魔眼にてお爺さんのヒートを視ていた努。その魔眼には魔素ではなく魔力を使用して魔法を発動しているように視えた。
「お爺さんの魔法はこの大陸ではどのようなレベルなんですか?」
「儂かい?こんなの才能の無い奴の魔法じゃよ!もっと才能のある方の魔法はあの山を丸々消し去ると言うからの」
そうしてお爺さんが指差したのは富士山程はある大きな山。
「・・・それって本当の話なんですか?・・・」
さすがに高威力の魔法を放てると理解した努でもあんな高い山を丸々消せるビジョンが湧いてこずに疑う。
「さあのう。儂も聞いただけじゃから。じゃがこの国にいる
「・・・天聖騎士・・・魔法聖・・・」
お爺さんから異世界の常識を学んだ努。お礼を言いとりあえず近くにあるというメルト領都を目指して歩く。
「・・・天聖騎士に魔法聖か・・・本当かどうかは分からないけどそんな強い人がこの世界にいるのか・・・まあでも出会うこともないだろう・・・」
この一言がフラグになるという事を今の努は知る由もない。
*****
少し歩いて街が見えてきた努。
「あれがメルト領都か・・・まさにさっきの村でも思ったがまるでファンタジーの街だな・・・」
その街には門の近くに騎士が付いているものの自由に出入り可能のようで努も何も気にせずにメルト領都に入る。
わいわい!ガヤガヤ!
わいわい!ガヤガヤ!
メルト領都は出店が立ち並び人の往来も激しくすごく賑わっており人が多かった。
「色々見て回りたいけどまずは魂石屋ってところを探さないとな」
人に聞き魂石屋に訪れた努。お店の中には青年の店員さんがおり店内には何も置かれてない。
「いらっしゃいませ。魂石の売却ですか?それとも購入の方ですか?」
「売却でお願いします」
そう言って努は魂石を店員さんに預ける。
「お預かりします。それでは鑑定いたしますので少々お待ちください」
そう言って店員さんは奥に行った。
店員さんが奥に行って少し経ち帰ってきた。
「お待たせいたしました。こちらの魂石はゾンビ系統で上級アンデットのグールの魂石ですね。こちらが売却代金となっております」
そう言って渡されたのは金貨一枚=10万Gだった。
「でもグールを倒しちゃうなんてすごいですね?騎士の方ですか?」
「いえ、ちょっとした旅の者です」
「へえ~。グールを倒しちゃうぐらい強いのに・・・どこの国の方なんですか?」
「別の大陸から来たんですよ。失礼します」
そう言って努は足早に魂石屋を去った。
「結構グイグイ来る子だったな・・・まあいい。これで美味しい物が買えるな。何を買おうか・・・」
努はこの世界独特の食べ物や飲み物を堪能していた。そして今も飲み物を片手に串焼きを食べながら歩いていると何回目かになるスリとすれ違う。
「おっと」
「チッ」
すれ違いざまに努のポケットに入っている硬貨の入った袋を盗もうとした男は努が身体を開いて回避したことにより盗めずに舌打ちをする。
「やっぱり・・・明らかに魔眼に開眼してから身体の動きが良くなってる・・・魔素を動かしてるつもりはないんだけどな・・・」
魔眼に開眼し魔素を視認でき操れるようになり強力な魔法使いとなった努。特別に魔素を動かさなくともある程度身体を思う通りに動かせ相手の動きも見極めることが可能となっていた。
「・・・これが俺に秘められていた才能ってことだよな・・・」
赤い鍵は自身の才能の扉を開ける鍵。故に魔眼は努の秘められていた才能という事となる。
「・・・これからどうするか・・・」
これからについて悩みだす努。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます