第9話 次郎物語

 映画『次郎物語じろうものがたり』(1987年7月4日公開・110分)で、さだまさしさんは、音楽、主題歌『おとこおおきなかわになれ~モルダウより~』で関わりました。


 映画のあらすじです。

 士族の本田家で次郎じろうは生まれました。里子に出された次郎は、実の母おたみよりもおはまに懐き、実家を敬遠するようになります。実家に戻ると、次郎は正木家に引き取られますが、次々とお亡くなりになりました。母も死への道を辿ります。看病に励む次郎は夏祭りに参加を許されたので、その衣装を母は懸命に作るのですが、命の灯は待ってくれたのでしょうか。


 さて、主題歌ですが、作曲はチェコのバドルジハ・スメタナで、さだまさしさんは補作曲を行いました。この映画に曲をモルダウでするので日本語版の歌詞を作って欲しいとの依頼があったあったそうです。このような素晴らしい楽曲に歌詞をつけるのはおこがましいとさだまさしさんは思ったそうです。私は、クラシックに幼少から馴染んださだまさしさんならどうするのかと思いました。


 歌詞をまとめてみてみましょう。

 冒頭、⦅せつないことが⦆から、雄大な河を思わせる⦅大きく叫んで⦆へとつながって行くのは、小説でも同じですが、掴みですね。中盤、⦅寂しいのは一人だけじゃない⦆のフレーズが好きです。⦅泣かずに雨を集めて⦆はどこにかかるかと思えば、タイトルにかかるようです。つまり、泣かないで河になれとの応援だと思いました。


 ◆


 さて、次も映画の作品について書かせていただきます。


 うさぎも大好きさだまさし!

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