9, デスゲーム開始
クラスの委員長である、高木 宗谷(そうや)がその袋の中身を恐る恐る開けて見る。
「うわぁ!!」
そこにあったのはなんと、腕や脚などバラバラにされた死体だった。
「キャーーーー!!」
クラス全員がパニックに陥った。
死体を見て吐く者、目を伏せる者…。
そして中には興味を持つ者もいた。
クラスの中でも問題児扱いされている、斎藤 雅生(さいとう がお)だ。
彼は袋を持ち上げるとドサドサッと中身を全部出した。
出した拍子に頭部が転がり、みんなが後退りする中、私はその頭部をまじまじと見つめる。
(どこかでみたような顔…。もしかして…)
そう、その頭部は
「綾香…!!ということは…、もう1人はひかる…?!」
麻実が言うとクラスのみんなが困惑の表情になった。
「う、嘘…でしょ?これってドッキリか何かじゃないの?今すぐやめなさいよ!お祖父様に言いつけるわよ!」
華奈美がスティーラに向かって怒鳴り散らす。
するとスティーラはチェーンソーを構えると次の瞬間、
ヴィーーーン!!!!
「あぁぁぁーーーー!!!!」
たまたま近くにいたクラスの男の子の首を切り落としてみせたのだ。
「嘘じゃないよ〜。これは現実さ!お祖父様に言いつけるとか言ってたけど、この空間はボクの支配下にあるからゲームが終わるまでは誰も外からは入ってこれないんだ〜。
じゃあ、始めるよ!いーち、にー、さーん…」
突如始まったカウントにみんなは慌てて廊下へと逃げ出した。
私も廊下に出る。
(このゲーム、ただ走ってるだけじゃすぐに捕まっちゃう。どこかに隠れないと…。)
そう思った私は階段の隣にある化学室へと身を潜めることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます