不死身ちゃん。

猫野 尻尾

第1話:「製造番号243 ♡ 日本名・不死身ちゃん」

今や人類は多くの異星人と友好関係を持っている。


最初に人類にコンタクトを取ってきたのはレトルト星人だった。

レトルト星人は我々地球人に先端技術を提供してくれたおかげで人類の科学は

大きく進歩した。


そんな友好的な異星人もいる中でゴスロリ星人みたいに地球人に対応が気に

喰わないからとプツンと切れる異星人もいて地球に向かってミサイルをギリギリで撃ってくるような危ないやつらもいた。

だから、そういうやつらに対抗するために地球防衛省なる組織が設立された。


僕の名前は「道長 千里みちなが せんり

僕は若くして優秀なもんだから、その地球防衛省の科学部門に所属している。


近年になってゴスロリ星人の嫌がらせが、目に余るようになって、ついに都市の

一部がやつらによって蹂躙された。


そこでゴスロリ星人に対抗して我々は正義の味方を作ろうってことになった。

いわゆるアメコミのヒーローやヒロインを日本にも誕生させようと計画した。


そのためには、最強のDNAが必要になって来るわけで・・・、

日本人は、そう言うDNAを持たないから、レトルト星人が優秀なDNAを

提供しくれた。


でも考えてみたら、人類よりはるかに科学が発達してる文明を持ってる

レトルト星人。

ゴスロリ星人の横暴を放置してないで助けてくれればいいと思うんだけど

よその星のことには干渉しないから、自分らのトラブルは自分らで解決しな

さいよってことで、左うちわで我々のトラブルを高みの見物ってことらしい。


だからDNAだけ提供してくれたみたいだ。

まあ、なにもしてくれないよりはいいか・・・。


そしてレトルト星人の最強のDNAを遺伝子に持ったヒロインが誕生した。


「製造番号243 / 日本名・不死身ちゃん」


不死身ちゃんって言うくらいだから、女の子、ヒロイン。

なんで、たくましいマッチョな男性ヒーローじゃないんだって話だけど、それは

僕たちスタッフが全員、男性でしかもアイドル好き、アニメ好きがほとんど・・・。

だから男のヒーローなんて作るわけがない。


可愛いくて強いヒロインがいればいいのだ。


そして不死身ちゃんは、ゴスロリ星人とのトラブルのない時は科学部門の代表で

ある僕の家に居候している。

だから戸籍はうちに入っていて名前も「道長 不死身みちなが ふじみ」当年とって17歳。


普段はうちの母親の家事手伝い、掃除洗濯、甲斐甲斐しくこなしている。

つまり僕がヒロインの面倒を見てるわけ。


不死身ちゃんはロボットでもアンドロイドでもない、バイオロイドとして誕生して

尚且つ、ミュータントでもあるのだ。

だから普通にご飯も食べるし、おしっこもウンチもする。

しかも超能力だって使える。

空も飛べるし、テラトン級のパンチ力を持っていて、目からビームだって発射

できる。


そして、ゴスロリ星人が攻めてきたと連絡が入ると、僕んちの庭から飛んでいく。

ゴスロリ星人どもをコテンパンにして「お腹空いた〜」って帰ってくる。

ただひとつ問題は不死身ちゃんは、ついうっかりしてて目からビームを発射して

しまうことだった。


ある夜、家族全員寝てた時、不死身ちゃんは怖い夢を見たのか、急に飛び起きて

目からビームを発射してしまって僕の家の壁と隣の家の壁面に穴を開けてしまったことがあった。

幸いにもビームの犠牲者はでなかった・・・けど・・・、

人の腹に穴でも開けでもしたらヒロインから、一転して殺人者になっちゃうで

しょうが!!。


危ないよね。


ってことで、目からビームを防ぐための彼女専用の「めがね」が急遽作られた。

その「めがね」は世界最強、形状記憶合金で作られいて決して破壊されることは

ないのだ。

ど近眼でもないのにめがねをかけたヒロイン。


な訳で、不死身ちゃんは世界中のヒロインの中で唯一「めがね」をかけた

「イモータル・ジャスティス」として日々、活躍しているのだ。


おっしまい。




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