オバリョ山の怪女
まだ日が出ておらず辺りが薄暗い早朝、ある山奥の祠の前にワザワイが立っていた。ワザワイは手を合わせて目を瞑っている
ワザワイ「人間になれますように…」
そう言った後、脳裏にある光景が浮かんだ__
ある時、ワザワイはなにもない真っ暗な空間に座り込んでいる。そこで誰か分からない謎の声が響いている
謎の声「お前が都市伝説を生み出し、それによる不幸を回収するのだ」
ワザワイ「都市伝説を…生み出す…?不幸を…回収…?」
ワザワイはわけがわからず首を傾げる。そんなワザワイをお構いなしに謎の声は喋り続ける
謎の声「そうだ。すべての不幸を回収すると人間になることができるぞ」
すると「ハハハハ」という不気味な笑いが響き渡った
___とそこで光景は途切れる。ワザワイはゆっくり目を開いた
ワザワイ「本当になれるのかな…」
不安げな表情で呟く。ある程度不幸を回収した時に全身にはしる衝撃を勝手にワザワイは人間になる一歩だと思っているが実際そうなのかは分からない
ワザワイ「本当だって信じるしかないか…」
そう言って「ふぅ…」とため息をつくと、山を下りていく
その後、祠の前に人影が現れ、ワザワイの背中を見つめていた
あすか「ねぇ、この高校の裏にあるあの山行ったことある?」
昼休み、高校2年生の和倉 明日香(わくら あすか)は屋上で一緒にお弁当を食べている國本 紗季(くにもと さき)と加藤 蘭(かとう らん)に話しかけた
さき「オバリョ山のこと?」
あすか「そうだよ」
さき「行ったことな〜い」
らん「私もない!行ってる人見たことない気がする」
さき「だってあそこ出るんでしょ?」
らん「え?何が?」
らんがそう聞くとさきはニヤッと笑って手を胸の前でだらんと下げた
さき「幽霊だよ〜」
あすか「あれ、さきも知ってたんだ!!」
らん「えー、ほんとなの〜?!」
目を丸くするらんを見てあすかとさきは一瞬顔を見合わせ、「あははっ」と笑った
さき「そういう噂だよね〜!」
あすか「そうそう!」
らん「なんだ〜、実際に会った人がいるんだと思った〜」
さき「ほんとに会ったらすごいよね〜」
するとあすかは笑顔になってさきとらんに顔を近づける
あすか「今テスト期間で部活ないでしょ?」
さき「うん」
らん「まさか放課後行こうとか言わないよね…?」
らんがそう聞くとあすかは目を少し大きく開けた
あすか「よくわかったね〜!肝試ししよ〜!」
さき「でも電車の時間があるじゃん」
あすか「あ、そっか」
それを見てさきとらんは呆れたように笑った
らん「あすかってなんか抜けてるよね〜」
さき「そこが可愛いんだけどね〜」
あすか「え、ほんと?嬉しい!」
らん「喜ぶこと…なのかな?」
さき「まぁそれがあすかだもんね」
あすか「なにが〜?」
きょとんとしているあすかを見てさきとらんはニコッと笑う
さき「なんでもないっ!」
らん「提案があるんだけど、もし行くとしたら合宿のときに行こうよ」
あすかたち高校では、2年生のときにテスト明けに学校に1泊泊まる学校合宿という行事がある。その2日間は先輩後輩は学校休みで校舎を好きに使えるため、みんな謎と思いながらも楽しみにしている行事なのだ
あすか「でも夜外出れるの?」
らん「先輩情報では22時半に先生が見回りに来て、それ以降は来ないらしいんだ」
さき「でも流石にドアは閉まってるんでしょ?」
らん「そうだよ!でも非常口から出られるらしいんだ!」
あすか「へー!じゃあそこから出よ!」
3人はすっかり肝試しの話で盛り上がった
さき「私たち同じ班でよかったね!」
あすか「ね〜!楽しみになってきた〜!」
らん「それじゃあ懐中電灯持ってきたほうが良いよね」
さき「そうだね!!」
あすか「持ち物に書いてないけど、防犯のためとか夜トイレ行くときのためとか言っとけばいいよね!」
さきとらんはうんうんと頷く
その時、チャイムがなり、昼休みが終わった
あすか「よし、教室戻ろっか!」
さき「そうだね!!」
らん「肝試しの話したからちょっと涼しい気がする〜」
その言葉で3人は笑い合い、教室へ戻っていった
キヨラ「あいつはここでなんの都市伝説を生み出したんだ…?」
あすかたちの高校の近くの山__オバリョ山をキヨラは歩き回っていた。ここでワザワイが都市伝説を生みだしたのか、霊の気配がある。しかし何かまではわからなかった。キヨラは立ち止まる
キヨラ「ワザワイもどこにもいない…」
都市伝説を探すとともにワザワイのことも探していた。しかしどちらも見つけられていない。探し始めてから10時間以上経っていた
キヨラ「こんなに探してるのになんで見つからないの?!」
腹立つどころか疑問しか浮かばない。キヨラは木々しかないあたりを見回すとため息をつく
キヨラ「ちょっと休んでまた探そう…」
そう言って、近くにある休める場所を探しに再び歩き出した
さき「肝試し楽しみだね!」
学校合宿当日、活動をしながらあすか、さき、らんは3人で小声で話していた
あすか「うん!楽しみ!」
らん「本当に出るのかな?」
あすか「出てほしいなー!」
そう言ってあすかは時計を見る
あすか「もう14時半だ」
さき「早いね〜」
らん「でも肝試しまであと9時間は待たないと」
あすか「え〜、長いよ〜!」
さき「待ち遠しい〜」
らん「ね〜、もっと時間早く進んでくれないかな〜」
それに同意するようにあすかとさきは頷く。すると、チャイムが鳴った
さき「あっ、次レクリエーションだよ!!」
らん「やっとこの先楽しいことしかない!!」
あすか「早く行こ!準備の時間もあるから急がないと!!」
その言葉を合図に3人はレクリエーション準備の教室へと走り出した
すると___
「うわぁぁぁ!!」
あすか「えっ…?!」
さき「なに、あの悲鳴?!」
らん「校舎裏から聞こえた気がする!」
3人は校舎裏へ行く。そこには同級生たちや先生たちが集まっていた。同じく悲鳴が聞こえたらしい
さき「オバリョ山からかな?」
らん「うん、ここには叫んだ人いなさそうだし」
あすか「男の子の声だったよね」
さきとらんは頷く
あすか「あの山に男の子がいるってことだよね」
らん「でも危なくない?あの山、日中でも暗いよ!」
さき「懐中電灯の光もなさそうだもんね」
3人は不安な顔を見合わせた
夜、あすかたちは泊まる2階の教室で荷物整理をしていた
さき「ねぇ、肝試しどうする?」
あすか「あの悲鳴聞いたらね…」
あの後、時間はすべて遅れたが予定通りに活動が行われた。しかしみんな山から聞こえたであろう悲鳴が気になってしまい、曖昧な感じで活動が終わってしまった
らん「行こうよ〜!」
あすか「えぇ、行くの?!」
さき「何が起きたのかはわからないけど、きっと危険だよ!」
らん「私はこの肝試しを1番楽しみにしてたんだよ!」
するとあすかとさきは黙り込んだ
らん「お願い、行こうよ!」
あすか「…まぁ、懐中電灯あるし大丈夫だよね?」
さき「私たち、もう高校生だもんね!」
そう言って2人はニコッと笑う。それを見てらんは抱きついた
らん「ありがと〜!」
さき「はいはい、早く荷物整理終わらせて計画たてよ!」
あすか「それいいね!!」
3人はさっきより動いていた手が速くなる
あすか「さき〜、いま何時〜?」
さき「22時47分!ここ教室だからあそこの時計見たらいいじゃん!」
あすか「あ、そっかー!あれがあったんだ!ごめんね、さき〜!」
らん「私もさきに聞こうとしてたから助かったわ〜!あすかナイス!」
さき「あんたたちね〜、もう少し周り見なさいよ〜」
あすか&らん「ごめんなさ〜い」
そして少し沈黙があり、3人は顔を見合わせる。すると、同時に吹き出し、笑った
らん「よしっ!荷物整理終わった〜!」
さき「早くない?!」
あすか「私まだ全然ある…」
3人は一旦バッグのものを全部出してから整理している。そのため時間かかるはずだったのだが、らんは10分ほどで終わらせてしまった
あすか「ちょっとらん、手伝ってくれる?」
らん「いいよ〜!」
さき「あー、あすかだけずるーい!終わったら私のも手伝って〜」
らん「了解〜!」
あすか「やばいよ〜、あと10分で先生の見回り始まっちゃうー!」
あすかとさきは慌ててバッグに荷物を詰めた
0時過ぎ、あすかは配布された寝袋から顔を出し、天井を見つめた
あすか「2人とも起きてる…?」
小声でさきとらんに尋ねる
さき「起きてるよ〜。らんは起きてる?」
らん「ん〜?起きてるよ〜」
あすか「見回りの先生、もう終わったかな?」
さき「どうなんだろう」
らん「まだ危ないんじゃない?噂では先生2時くらいに寝るらしいし」
3人は2時まで話したり王様ゲームをしたりして時間を潰した。やがて2時くらいになる
らん「そろそろ行こ!」
あすか「うん!」
さき「音立てないように気をつけよ」
3人は枕元に置いた懐中電灯とビニール袋に入った靴を持つと静かに扉を開け、廊下に出た
さき「スリッパは脱いでおこうよ」
あすか「そうだね!」
らん「足音立ちにくいからね!」
3人は履いていたスリッパを教室で脱ぐと静かに扉を閉めた
さき「よし、行こう!」
あすか&らん「おぉー!」
緊張感が走る中、3人は慎重に歩き出す
あすか「夜の学校ってやっぱ雰囲気違うね…」
さき&らん「そうだね…」
その時、カタッ…という物音がした。3人は驚いた拍子にあげそうになった悲鳴をなんとか堪える
らん「危なかった〜」
さき「堪えられて良かった〜」
あすか「あっ、非常口が見えてきたよ」
らん「早く出ちゃお!!」
3人は小走りで非常口まで行くとドアを開けて靴を履いた。そして最後に出たさきがドアをそっと閉める。するとわずかにカチャッ…と閉まる音が聞こえた
あすか「やった、脱出成功!!」
さき「あー緊張した!」
らん「もうある程度気抜いても大丈夫だよね」
あすか「そうだね〜」
さき「でも油断は禁物ね」
3人は階段を降りると辺りを見回す
さき「防犯カメラも大丈夫そうだね」
らん「なんかさき泥棒みたいに周りに気を使ってるね」
さき「泥棒なんて人聞きが悪いな〜。先生にバレないようにするのが普通でしょ」
あすか「うんうん、そうだよね!」
3人は防犯カメラの視界に入らないところから学校の外に出た。そして1分ほど歩くと、山の入口へたどり着いた。そこに立っている木のボロボロな看板に薄く「オバリョ山」と書いてある
らん「なんか不気味だね…」
あすか「そりゃぁ心霊スポットだからね」
さき「早く入ってちょっと回ったら戻ろ!」
あすか「うん!」
らん「そのほうがいいね!」
3人は深呼吸をすると山の中へ入った
あすか「やば〜…」
さき「暗〜い…」
らん「なんか出そうだよ〜」
ドキドキしながら歩く。するとふとさきが笑った
らん「なに〜さき〜」
あすか「急に笑わないでよ〜怖い〜!」
さき「ごめんごめん!なんかおばけより先生にバレるほうが怖かったな〜って思って!」
するとあすかとらんは「確かに〜」と言いながら笑った
あすか「あ〜さきのせいで怖くなくなっちゃった〜」
らん「ね〜!肝試し余裕かもね!」
さき「謝るべきかどういたしましてと言うべきか…」
そんなことを言っていると、ふとらんが立ち止まった
さき「らん?」
あすか「どうしたの?」
らん「あそこ、人いない?」
あすか&さき「えぇ…?」
あすかとさきはらんの指さす方を見る。確かに、女性らしき影が立っていた
あすか「もしかして、幽霊?」
らん「まさか〜!」
さき「そんなことありえないでしょ〜!」
あすか「そうだよね〜!」
らん「あの人迷子だったりするのかな?」
さき「それじゃあ助けないとだね!」
3人は女性のもとへ行った。女性は赤ん坊を抱いている
女性「あぁそこのお姉さんたち」
さき「はい、なにかお困りですか?」
女性「ええ、助けてほしいの」
あすか「私達にできることなら」
らん「喜んで引き受けますよ!」
すると女性は嬉しそうに笑った
女性「ありがとう!少しの間この子を抱っこしてほしいの」
女性は抱いている赤ん坊を見る
さき「そのことならお任せください!」
女性「ありがとう!お願いね!」
さきに赤ん坊を預けた女性はニヤッと笑った
女性「うふふっ、やっと人間の世界に戻れるわ!」
そう言うと女性は森の中に消えていった
あすか「ねえ、さっきのってどういうこと?」
らん「さぁ…わかんない…」
するとガサガサという音が鳴った。するとさきの体から黒いモヤが現れ、音のする方へ行った。あすかとらんがそれを目で追うと、そこには1人の少年がいた。
少年は中学生くらいの子で頭に2本のツノが生えている。赤い瞳の左目に刻まれている十字架が光っていた。ワザワイだ
あすか「なんでこんな時間にいるの?」
ワザワイ「君たちには関係ないよ」
らん「確かにそうだけど、危険だよ」
ワザワイ「僕より君の友達を心配しなよ」
あすか「さきはさっき預かった赤ちゃんを抱っこしてるけど」
ワザワイ「それがだめなんだよ」
2人はワザワイの言っていることがわからず首を傾げる。それを見たワザワイはふっと笑い、さきの方を見た。さきはずっと赤ん坊を見つめてあやしている
ワザワイ「あの女性は”オバリョ山の怪女”。彼女が抱いている赤ん坊を受け取ってしまうと他の人に赤ん坊を預けるまで人間の世界に帰れないんだ」
らん「えっ…ってことは…」
あすか「さき!」
あすかとらんはさきに駆け寄った
あすか「さき!」
らん「私たちのことわかる?」
さき「よしよ〜し、いい子だね〜…」
さきは赤ん坊をあやしていて、あすかとらんに見向きもしなかった
あすか「どうしよう!」
らん「ねぇ、助けてよ!」
ワザワイ「僕は助けられないよ。助けてくれる人はいるからその人が来るまで待ちなよ」
あすか「その人誰なのよ!」
あすかがそう声を上げた時、カサカサと落ち葉を踏む足音が聞こえる。スピード的に走ってきているようだ。すると、森の中から姿を現した
キヨラ「怪夢ワザワイ!やっと見つけたぞ!」
キヨラだ。ワザワイはキヨラを見てため息をつく
ワザワイ「僕のことより先にあの子を助けたらどうだい?」
キヨラ「えっ?」
らん「もしかして、この子が…?」
あすか「あの、友達を助けて!」
あすかはさきの肩に手を乗せてキヨラにお願いした
キヨラ「都市伝説もここにあったのか…」
キヨラはさきに手をかざす。そして何かをつぶやくとさきの身体が光り、抱いている赤ん坊が消滅した
さき「あれ…私、何を…」
あすか「さき!!」
らん「よかったー!」
あすかとらんはさきに抱きついた
その様子をみてキヨラは微笑む。しかし、すぐに険しい顔になり、ワザワイを見た
キヨラ「お前、どこにいたんだ?」
ワザワイ「この子らが襲われるまでこの町を歩いていたよ」
キヨラ(だから見つけられなかったんだ…苦労を返せ…)
キヨラは肩を落とす。しかしまたワザワイを見た
キヨラ「お前に聞きたいことがあるんだ!」
ワザワイ「…僕になにも聞かないで」
そう言って立ち去ろうとするワザワイに構わずキヨラは口を開いた
キヨラ「お前、人間になりたいのか…?」
それを聞き、ワザワイは立ち止まった
ワザワイ「…」
キヨラ「数日前に、この山の山頂らへんにある祠の前でお前が手を合わせているのを見たんだ。…お前、人間じゃなかったのか?」
あの人影はキヨラだったらしい。
するとワザワイは少し笑ってキヨラを見た
ワザワイ「ツノが生えていて目に十字架があってこんな危険な力を持っている人間なんているわけないだろう」
キヨラ「それはそうだけど…じゃあなぜ人間になりたいの?」
ワザワイ「なぜ…?」
キヨラ「たぶんなにかしたいこととか、目的があるんだろう?」
ワザワイ「目的…」
ワザワイの顔に困惑の表情が浮かぶ
ワザワイ(やりたいことなんてない…でも僕がいたら…)
キヨラ「どうした?」
突然戸惑ったような様子になったワザワイが気になり、キヨラは声をかける。するとワザワイは鋭い目を向けた
ワザワイ「これを知って君に何になる?」
キヨラ「ただ気になって聞いただけだ。特に何もならない」
ワザワイ「それなら僕はもう行くよ」
キヨラ「待て!都市伝説を生み出すのはやめてくれ!」
ワザワイ「それは無理だ!僕は全ての不幸を集めないといけないんだ!!」
そう声を上げるとワザワイは山を下り始めた
キヨラ「待ってくれ、もう一つ聞きたいことがある!」
キヨラが呼び止めるもワザワイは無視して歩き続ける
キヨラ「あのさ、落とし穴作ったのってお前か?」
ワザワイ「…落とし穴?」
予想外のことを聞かれてワザワイはまた立ち止まった。
キヨラはワザワイを探している途中に小さな落とし穴に落ちてしまったらしいのだ。それを聞いたあすかたちは笑い出した
あすか「あの悲鳴って君だったんだね!」
さき「いやー、心配してたんだよね〜」
らん「なーんだ、落とし穴だったんだ〜!」
キヨラ「やっぱり声聞こえてたか…」
キヨラは恥ずかしくなり、目を伏せた
ワザワイ「僕はめんどくさいから落とし穴なんて作らないよ」
そう言うとワザワイは再び歩き出し、立ち去った
らん「落とし穴とか面白すぎる!」
キヨラ「忘れてください…!」
さき「多分無理だな〜」
あすか「しばらくは忘れられないね!」
さき「まぁでも助けてくれてありがとう!」
するとキヨラは微笑んだ
キヨラ「助けられてよかったです」
らん「やばいよ、もう4時だよ!」
突然、らんがスマホをみて声を上げた
さき「もうそんな時間なの?!」
あすか「早く戻らないとじゃん!」
キヨラ「山の出口まで送りますよ」
らん「ありがとう!」
あすか「お願いしまーす!」
さき「ごめんねー!」
キヨラを先頭に4人は並んで山を下りていった
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