第40話 T久井やまゆり園事件以降、障害者扱いは何も変わっていない。

それから2年経った。

ぬんは、今、ここにいる。

左足はまた不自由。

不自由な足のために、ひきずっていて、つまずいてよく転ぶ。

主治医からも、「よくつまずく原因は、手術が遅れた左膝のこの怪我の後遺症にある」と言われた。

元気で仕事に生きがいを持ち、飛び回っていた時とは、ぬんの世界もすっかり変わった。

階段などでつまずいて、あまりにも度々転ぶので、駅などを歩く時も端を歩き、必ず手すりを持って歩く。

病院通いも変わらない。

もちろん公務災害ではないため、年休を取っていく。

診療費も支払う。

そして、挙句の果て、もともと、障害者だから「昇格もさせない」。

ずっとS査のまま。

そのため、「霧野さんは、S査だから、もう給料も頭打ちだね。」と同期の中西課長に笑って言われた。

そして、ぬんの下に座っている主事(およそ30歳以下の格)の人たちからは、

「霧野さん、50代で主査なんて、よほどバカなんだよ。」と聞こえよがしに30代男性と20代の女性に言われているのをたびたび聞いている。

元はと言えば、県庁の人がやらかした罪だろう。


最近、世間では、障害者雇用の話は、よく話題になっている。

当然、大元は厚生労働省で、国として障害者についての様々な法を決定している。

各県の行政もそのことに合わせ、また、各県独自の方向性ですごく力を入れて取り組んでいる。


特に、K奈川県は2016年のT久井やまゆり園の悲惨な事件以来、K奈川県の障害者福祉政策も変わってきていた。

そのことに真面目に取り組んできたそのセクションにいる職員の人たちが苦労してどうしたら良いのか、考えてきたからだ。

ぬんは、その状況も知っていた。

例え、ぬんは自分が障がい者でなくても、考えなければならないことだった。


しかし。。。県庁では、同じ組織内なのに、福祉政策をやっている部門と、職員の人事をやっている部門は、こんなにも考え方が違う。

片や、障がい者の応援組(障がい関係セクション)、片や、障がい者を足で蹴っ飛ばしてがけから落っことす組(K奈川県庁J事課)。

J事課の人たちのぬんを蹴落とした後の審査会帰りの爽快感溢れる笑いには、本当にがっかりした。


障がい者の応援組(障がい関係セクション)に是非、神奈川県の福祉政策をぜひ託していきたい。

障がい者の当事者目線。

「令和5年4月に出された『K奈川県当事者目線の障害者福祉推進条例』」。

K奈川県は行政機関として、まだまだ認識が浸透されていない民間企業に普及し、指導する立場である。


しかし、今のK奈川県にそれがやることができるのだろうか。

ぬんの心配は尽きない。

K奈川県が「K奈川県は今まで障害者施策を立派にしてきました。だから、皆さんの会社でもやってください。よろしくお願いいたします。」と胸を張って、民間企業に教えることができるのだろうか。

なぜなら、県庁がそんなことを言えるだけ、立派な組織ではないからである。

だから、ぬんがされたようなひどい障害者差別が行われているのである。

それも、人事の中枢でもあるJ事課が、県庁職員の個人情報を全て知っているので、リストで障害がある職員を探し、公然と貶めている。

個人情報をそんなことで使うなんて。。。

個人情報保護法も悪用すればこれだ。


障がい者と言ってもいろいろな人がいる。

ただ、ぬんが障害者になったは、上司のパワーハラスメントが原因だった。

大元の原因は、T気水質課の時、ほんの小さな病気だった顎関節症が、数か月でいきなり顔に大きな傷をつけてまで手術しなければならない傷病になってしまった。

その後、ひどいパワーハラスメントを3年間、毎日し続けられた。

その時の組織の上司たちは、菊田グループリーダーさんと二瓶副課長だった。

そして、合祖副課長や高森担当課長など次々と上司たちは、ぬんにパワハラを繰り返し、十数年後、とうとうぬんは障害者手帳を持つ身になってしまった。

それに、ぬんだけでなく、上司たちのパワーハラスメントによって、精神を病み、自死したぬんの友人の二人もいる。

そして、今、K奈川県庁内でそういうことで休業している人も数えられないほどいる。


あの時、T気水質課で、陰惨ないじめがなければ、ぬんも同期たちのようにごく普通の公務員生活を送り、普通に昇格が出来ていたのかもしれない。

菊田グループリーダーがあのように強烈なパワーハラスメントをしないごく普通のグループリーダーだったら・・・・・

顎関節症も重傷にならず、開放手術をしなくて済んだかもしれない。

それに、心臓が悪くなったのも、高森担当課長の肉体的ハラスメント。


ぬんが心臓が悪くなって、障害者手帳をもらった時にまず心配したこと。

「下手したら、仕事中に何か怪我をして、公務災害に該当する状況になっても、『持病のじゃないのぉ』と言われかねない。」

そのことも真実になってしまった。

K奈川県は、そういうブラックな組織だった。


障がい者だから昇格もさせない、ということは、障害者は賃金でも差別を受けなければならないということ、そして、そのことによって退職金の基礎算定額も変わってくる。

老後の生活も変えられる。

一生の人生も変えられる。

「障害者ハラスメント」、ぬんが何をやったというのだ。

ぬんの組織は、行政機関なのに、そういう扱いをするのか。

ぬんの人生まで、汚い手でぐちゃぐちゃにしていいのか。

行政機関であるK奈川県が「障害者ハラスメント」をやっているのかと思うと、そんな行政機関を頑張って勉強して、試験を受けて入ったのかと思うと、本当に惨めな気持ちになる。


「お願いです、やめてください、あまりにもK奈川県がしていることは最低です。

行政機関がそんなことするなんて世間的にみっともないですよ。

許されませんよ。

障がい者ハラスメントは犯罪ですよ。

行政が先頭に立ってやっては、組織ぐるみの犯罪として処罰されますよ。

今まで、ぬんの上司が悪事を次々隠ぺいしてきたように簡単に隠ぺいを考えることは無理ですよ。」

と言いたい。







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