第39話 医師と弁護士の嘘で固められた「前十字靭帯損傷」 。

この後、私は審査会の時に外科医師のK林理さん、弁護士のO関亮子さんが言った「前十時靭帯損傷になったら、痛くて歩けなかったはずだ」と言い通したことが、どうも納得がいかなかった。


ぬんは、自分のことを考えると、全くそうではなかったので、民間の優秀な病院である、K田病院など数件の有名な大きな病院のスポーツ外来という専門の医師がいる病院の整形外科医十数名に

「実際、ぬんのように、前十時靭帯損傷になっても、歩くことができるのか、例え1年経って、実は前十字靭帯損傷がわかったとしてもおかしくないのか。」ということを聞きまくった。


なぜなら、N谷高校に在籍していた体育の先生たちが、

「俺もさ、前十字靭帯損傷、断裂をやったけどさあ、滑り膝や痛みはあるけれど歩けるんだよね。俺も学校の授業で怪我した後、家まで帰ったよ。数日経って、なんか変だと思って、病院行ったら、前十字(靭帯損傷)だって言われて、手術したけどね。なかなかなった人じゃないとわからないよなぁ。霧野さんもそれで耐えちゃったわけだ。」と言われたからだ。


そして、本当にそうなのか、医師たちに聞いてみたわけである。

その整形外科医師たちみんな口を揃えて言ったことは、

「前十字靭帯損傷あるいは、断裂は怪我してもわからないことがあるのですよ。すぐに気が付く人もいれば、1年経って気が付く人もいるのですよ。膝が滑るということはすぐに気が付く。でも、怪我したことに気づかない人も結構多くいるし、他の膝の手術をして、膝を開けてみたら、前十字靭帯が切れていたということもあるのですよ。」

とのことだった。

そして、

「まず問題は、Kず整形外科クリニックの医師がMRIの画像を見て、わからなかったこと。これは、整形外科医として診断ミス。そして、労働災害を監督するはずのJ事課が他の医師の判断を仰がず、Kず整形外科クリニックの「疑い」をまともに受け、他の整形外科の診察を受けるように促さなかったことですね。そうしていたら、霧野さん、即手術だったでしょうにね。」

とのことだった。


そして、いろいろいつも話をしている整形外科の医師は、付け足しで

「何より、その審査会の判断するK林理さんという医師が外科医なのに、判断ができなかったの?それに、弁護士のO関亮子は整形外科の知識が全くないのに、人のからだの判断を安易に判断してはダメだよね。それで、片足不自由になったら、医者や弁護士として責任取ってくれるの?そんな地位の人がそんなこともわからないのかね。」ということを言われた。

結局、J事課はぬんが障害者で、そういう障害者の職員を貶めるためにとに、ぬんをだましたわけだ。

いい加減な委員を使って。

まるで、だましを行うドラマのような展開だった。

たかが、「公務災害を認める」というだけのことで、人間としてあるまじき「偽証」をK奈川県が組織ぐるみで行ったのだ。

医師や弁護士という社会的権威のある人がそういうことをするのだ。 

ぬんは、この審議会でぬんを奈落の底に落とした3人、そして、その3人を使って、J事課は罪を犯した。

ぬんはこのことを絶対忘れない。

ぬんに残ったものは、痛くて、不自由で、傷だらけの左足と、自分の組織からの裏切り、K永谷の整形外科医の誤診、それに伴った深い心の傷(障害者差別)だけだった。

持病で通院している障害者は、世間だけからだけでなく、勤務先の組織、それがJ事を行う中枢のJ事課からも差別を受けているのである。それがよくわかった。


それからしばらくの間、組織からの裏切りを忘れることはなかったが、新しく来た本山事務長、そして、N谷高校の明るい事務室仲間が

「公務災害に認定しなかったことは絶対おかしい。J事課、J事委員会がどう判断しようと真実は全く違うじゃない、何言ってんの?(J事課、J事委員会なんかに)負けるなー、頑張れー。」と言ってくれて、また、怪我に対する周囲の職員の人たちの励ましによって、メンタルケアしてもらい、信じられなくなっていたK奈川県庁への裏切られたという精神は落ち着いてきた。


でも、結局、仕事中は松葉杖では、学校を歩いて回ることはできなく、事務室内では車いす生活を送らなければならず、どうしても無理なところは、非常勤さんの上野さんと守川さんがやってくれた。

足を引っかけられて3年、走ること、正座も、できなくなってしまったが、松葉杖を使えば、歩くこと、階段を上ることはできるようになった。

しかし、公務災害にならなかったばかりに、ひざの手術で休みを取ったときの休暇の際も減給され、リハビリに行く時間もすべて年次有給休暇を使わなければならず、かかった医療費も全て自分払わなければならなかった。


J事課は、お金を支払いたくないばかりに、事実を捻じ曲げ、それどころか人間として決してやってはいけない

「障害者の公務災害は、公務災害だとわかっていても、組織では責任を持たない。」ということにしてしまった。

障害者に対し、心の傷も負わせ、仕事でも不利になるように仕向け、金銭的にも大きな負担をさせる。

ここで分かった。

S業流通課からN谷高校に異動するときの理解を超える異動といい、通勤途上中の事故は誰が見ても公務災害だとわかるのに、公務災害として取り扱わない、全部、ぬんの療養休暇を取っている障害がある体のせいにする。

これらのことは、どう見ても、人事課の障害者差別なのだ。

J事課はそれを表立ってしている。

根底の存在は、もちろんK奈川県庁という組織。


T久井やまゆり園の事件以来、「共に生きる」をモットーとしたトップはこんなJ事課をどう思っているのだろうか。

こんな事実をJ事課がやっているのをトップは知っているのであろうか。


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