スーパーめがね

まめでんきゅう–ねこ

スーパーめがね

「2回も確認したよね」




「はい…」



「納期 明日までなんだけど どうするの?」


「残って終わらせます」



神速しんそく太郎たろうは仕事が終わらず、会社に残って仕事をしていた。


「あの女上司、いつかヒーヒー言わせてやるかんな。

まぁ今回はレロレロルーレットに夢中で仕事してなかった こっちにも非はあるからな」






数時間後…。



「やっと終わった、もう朝の4時かよぉ。

腹減ったな…でも手元には うどん粉しか無いんだよな。暇だし作ってみるかぁ」





太郎は うどん粉を捏ねてみる。



「この感触…中学の宿泊学習ぶりだな〜。

なんかぁ、なんとも言えない不思議な感触」


彼はなんだか嬉しくなって、伸ばした うどん粉に接吻した。


「初めて うどん に愛情が湧いたかもな。もっかいしよ…」





30分間、太郎は熱い唇を うどん につけた。


「あれ、なんだか眠気が…」










◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「昨日は太郎くんに言いすぎたかな…」


太郎の上司・あおいは いつもより早く会社へ来ていた。





やがて、部屋の扉を開ける。



「太郎くn…あれ」


太郎は寝ていた。



「あぁ、寝ちゃってる。仕事は…ちゃんとできてるじゃん。

え、うどん粉…?何やってんの…??

え、会社で うどん 作ろうとしてたの…⁉︎

普通の人じゃない…!」



葵はしばらく考えていたが、いきなり うどん粉を持って どこかへ行った。






◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




「ゔ…ゔうん?」


「太郎くん、太郎くん起きて」



「あ、葵さん。すみません、寝てしまいました」


「やればできるんだから、今度もちゃんと仕事してよ」


「ない(はい)」




「それと…はい、うどん」


「え??」


「太郎くん うどん作ってたんでしょw」

「あ、そうだった」


「私うどん を粉から作るの初めてだけど、なんか触り心地が なんとも言えないね」



「そうですね」

「じゃあ一緒に食べよう」












「え…」



瞬間、太郎の脳内に溢れ出した、しっかりと存在する記憶。


「初めて うどん に愛情が湧いたかもな。もっかいしよ…」

↑記憶




「え、その…その うどんは」


「ん、なんか結構コシがあって美味しいね」



「(やべ、なんとしてでも うどんを回収しないと、関節的に葵さんに ごっくん させちゃう!

はっ、こんな時は…!)」


太郎はカバンから めがね を出した!


「(スーパーめがね〜。

この めがね をかけると物理的にスーパー太郎くんに なれるのだぁ!!

これを使って、うどん を取ってやる)」



葵の前にやってきた太郎。



「ん、どうした」


「喰らいやがれください、スーパー太郎くんショット!」



彼は めがね から高速で針を放つ!!


しかし葵は避けたのだ!



「何…⁉︎」


「遅いよ太郎くん」



葵は太郎の背後に座って、うどん を食べていた。



「⁉︎…スーパー太郎くんレーザー!」


ズバァァァァァァァァァァァァン



めがね から撃たれるビームも軽々と避ける葵。



太郎は叫んだ。



「オレの うどん に近寄るなああーッ」




この後めっちゃ叱られた(当たり前)。

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