第2話 元気な助っ人⁉︎

俺があの発言をしてからかれこれ30分くらい経った。

うん、なんか話してくれ?もうそろそろ家に着くんだけど?

あれから鈴香は何か考え込むように下を向いたままたまにこちらを見るだけで、一切話しかけてこない。


「なあ、鈴香?俺なんか変なこと言ったか?」

「、、、」


うん、無言は悲しいよ、無言は。俺泣いちゃうぞ?いいのか?ほんとに泣いちゃうぞ?


「ねぇ、もうすぐ家着いちゃうからさ、海斗の家入れてくれない?そっちで話そ?」

「え?」


うーん、どうするか。俺も気になるとはいえ、流石に年頃の女の子を家に入れるのはなぁ。

あ、でも今日母さんいるじゃん。


「ダメ?」

「うーん、まあ今日は母さんいるし母さんがいいよって言ったらいいよ」

「やったー」


おいおい、先までの重い空気はどこへやら。

めちゃくちゃ元気じゃねぇかこいつ。


「家着いたら話してもらうからな?」

「っ、、、うんわかった、、、」


まあ、今日中に話してくれそうで何より。


「よっし、入って」

「うん」


俺がドアを開けてやると、鈴香はすぐにリビングに入っていった。


「さあ、じゃあ話してもらおうか」

「ちょっと待って一回海斗は部屋にいて」

「は?なんでだよ?話聞くのに俺いなきゃ進まないじゃん」

「いいから!私がいいっていうまで出てきちゃダメだからね!」


そう言って俺を二階まで連れていき部屋に押し込んだ。

うん、俺ここの家の住人なんだけど扱いひどくない?


〜鈴香視点〜


「ふぅ」

「鈴香ちゃんどうしたの?」


あ、そうだった。あの件でおばさんに協力してもらうためにうちじゃなくてわざわざこっちの家にしてもらったんだ。


「あの、おばさん、今家に澪ちゃんいますか?

「うーんたぶんいるんじゃないかな?わかんないから部屋行ってきな」

「わかりました。ありがとうございます」


そう言ってリビングを出て二階に上がる。

そう、何を隠そうこっちにきたのはおばさんに用があったわけじゃなくて、海斗の妹である澪ちゃんに用があったのだ。

もう1人の妹である、結衣ちゃんもいてくれると助かったんだけど、しょうがない。あの子は今中学で生徒会だから始業式の後入学式にも出なきゃいけないのだ。


コンコン


「澪ちゃん、いる?」

「いるよ〜」

「入っていい?」

「い〜よ〜」


ガチャッ


「わーい!鈴香ちゃん久しぶり〜!」


うん、元気だ。これならなんの心配もせずに頼めるね。






2話目です!

初めて別視点に行ってみました!

読んで、楽しんでもらえたら幸いです!

この時の海斗が部屋でどうしていたのかは希望者が多かった場合にSSとして書きますが、今のところ書かないつもりです。

それがなくてもわかる展開にしますのでどうかこれからも温かく見守っていただけると嬉しいです!

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