第二話 現状把握①

野花こと、ノハさんに案内されたツリーハウスは大樹の上にあって、とても高いところだった。そして、ツリーハウスは自分のところ以外なかった。


私以外の人の気配もなく、ノハさんのような野花の方が多かった。


ノハさんによると、ここに人が住むことはなく、訪れる人も滅多にいないんだとか。


他にも、ノハさんからここは「ワルテン」という世界で、多様な種族が多いとかの話を聞いた。


なぜか、「ワルテン」という言葉に聞き覚えがあることを少し不思議に思ったが、特に気にはしなかった。


ノハさんからは「他にもしみたいことがあるなら、あなたの持っている本で知りなさい。それ、とあるAさまの直筆で書かれた本よ。」と、言われた。


何直筆で書いてんだよ。仕事しろよ。暇なのかよ。と思ったが、さっきのように雑に書いた手紙とは違い、丁寧に書かれていたので、あの神を、ディスるのはやめた。


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自分の家に入ると、基本的な台所と寝床、風呂場があった。


わかっていたが、推しグッズはなかった。


少しがっかりはしたが、当然のことといえば当然なので、ベットに腰を下ろして、早速、あの神にもらった本を読んでみた。


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この世界「ワルテン」


魔法が存在する世界で、自分が住んでいた世界のパラレルワールドである。

この世界は7つの境界線によって、分けられている。


一つ目、元の世界でユーラシアと呼ばれていたところは、「アテナシア」と呼ばれ、主に人間が住む地域である。


二つ目、元の世界でアフリカと呼ばれていたところは「スカシア」と呼ばれ、主に獣人族やエルフ族など人になにかを付け足したような者の地域である。


三つ目、元いた世界で北アメリカと呼ばれるところは「テサリューゼ」と呼ばれ、天使族など神性の力を持つ者の地域である。


四つ目、元の世界で南アメリカと呼ばれるところでは、「ダークメア」と呼ばれ、主に魔族など邪性を持つ者の地域である。


五つ目、元の世界でオーストラリアと呼ばれていたところは、「ラサドール」と呼ばれ、多種族国家で築かれ、機械などが発展している地域である。


六つ目、元の世界で北極と呼ばれていたところは、「ラレシア」と呼ばれ、誰も近づくことのできないと言われる地域である。主に創造神に認められている幻獣や神獣などが住んでいると言われている忘れられた世界である。


七つ目、元の世界で南極と呼ばれていたところは、「ジャネキア」と呼ばれ、妖魔の巣窟と呼ばれる地域である。住まう者は全て人ならざる者たちで、主に悪神が作り出した者たちの世界である。


この七つの世界で分けられ、世界は回っている。


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と、いうことだそう。


そして、私が住まう世界は

を「ラレシア」と呼ばれる元北極大陸のところである。


何故、誰も近づくことのできない世界で、創造神に認められたものしか入れ世界なのに、私が入れるのか?


そのことについては、次のページに書かれていた。


それは主に私のステータスだった。


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名前 : 津波 咲(ツナミ サキ)16歳(永遠の)

 職業:世界の管理者


HP:無限

MP:0/0(才能なし)

OP:無限

保有スキル:推し活力MAX

      怪力MAX

      素早さMAX

      偽造MAX


称号:化け物

   不老不死、怪力の神獣


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全く持って〔浪漫〕のない話だ。


つまり、私は怪力の神獣になっているなのだとか。いきなり、人間から神獣になるってアリなのかよ、と思うけどさ、


まず、

怪力MAXや怪力の神獣って女子が使うもんじゃないでしょ。

あの神、皮肉で作ってきたな!

最低な神だー!


だけれど、不老不死は驚きだ。典型的な無双する人のステータスだけれど、何故、平凡な私がなれるのか、疑問が尽きない。


しかし、本が私の気持ちに応えてくれるわけではないので、本を読み続けた。


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〔種族について〕


人間:勇者などが現れる。限界突破ができる種族である。だが、一般的にステータスが他種族より大きく劣るので、種族間では最弱の扱いである。


獣人族:獣王が現れる。獣人は一般的にHPを多く持っており、戦闘センスが最も高い種族である。そのため、強いものにはひれ伏し、弱いものには従わないことで有名。


エルフ族:森に住まう者たち。耳が人間より長く、秀麗眉目の美男美女だらけの種族である。寿命は人間や獣人より長く、1000年である。


ドワーフ族:鍛治氏になることが多い者たち。体が人間の子供ぐらいの人たちにある。鍛治の腕は種族の中で一番うまい。寿命が500年である。


天使族:人間の背中から羽を生やし、頭に光輪を浮かばせている者たち。主に、神性の力を持ち、傷などを癒すことができる種族である。


龍人族:人型と龍型になることができる者たち。彼らの肌は他種族より固く、天使族と同じように神性を持っているが癒すことはできない。しかし、攻撃に使うことができる。


悪魔族:天使族と同じように人間の背中から羽を生やし、天使とは違い頭から角を生やす者たち。邪性の力により、攻撃力が高く、破壊エネルギーを使うことができる。


魔族:多種多様な種族で魔神の庇護を受けている者たち。魔法などの適性が高い者たち。邪性はあるが、使えない。


幻獣・神獣:神様に認められた獣たちで他種族にない能力がある。多種多様な種族が多い。


妖魔:悪神によって生み出された者たち。他種族との共存ができず、他種族を倒そうと動く人類悪である。


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神獣は他種族に持っていない能力という、それが私は不老不死というわけなのか。


怪力もまあまあ他種族が持ってなさそうだけれど、ノハさんによると、獣人族の中にもいるのだという。


さすが、獣人!

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