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「・・・こんなこと、するの・・・!?」




真っ白な肌が現れているこいつの身体に夢中で触っていく。




「そうじゃねーの・・・?

他の奴はどうやってやってる・・・?」




「そんなの・・・知らない・・・。

こんなことするの、初めてだから・・・。」




「お前やったことねーの・・・!?

佐竹とだけじゃなくて、他の奴とも!?」




「当たり前でしょ、私はそんなことしないよ・・・。」




佐竹以外の奴からも人気のあるこいつ。

昔から、こいつは何故か人気があった。

それなのに誰ともやったことがないらしい。




「俺がお前なら、毎日とっかえひっかえやるのに。」




「私が“竜”じゃなくて良かった・・・。」




俺のことをまた“竜”と呼ぶ・・・。

“竜”と呼びながら色っぽく歪めた顔で俺のことを見詰めてくる。




それには胸がまた速く走り出した。




「避妊ねーから、少しいれるだけ・・・。

少し入れて終わりにするから・・・。」




「うん・・・。」




こいつが小さく頷き足をゆっくり開いた。

こいつから、そんな動きをしてきた。




それには堪らなくなり勢いよくこいつの上に覆い被さった。




そして、自分のをこいつのトコロに当てた・・・。




「ンッ・・・」




さっきから漏れるそんな声をこいつがまた出してきて、俺のことをジッと見詰めてくる。

こんな顔で、こんな目で、見詰めてくる。




その顔を見てまた泣きそうになった。

こいつには俺があんなに不細工に見えていると思い出したから、泣きそうになった。




慌てて電気を消し、部屋の中を真っ暗にした。




黒が俺の姿を覆った・・・。




見えなくなった・・・。




俺の不細工な姿が消えた・・・。




黒い鉛筆で全て塗り潰されて、俺の不細工な姿が全て消された・・・。




それに酷く安心出来た・・・。




泣くほど安心出来た・・・。




見えていない・・・。




こいつに俺の不細工な姿が見えていない・・・。




だから言った・・・。




だから、言った・・・。




「珠緒・・・。」




こいつの名前を呼びながら、こいつの中へと入っていった・・・。

















確かに、凄く気持ち良かった・・・。

凄く凄く、気持ち良かった・・・。




溢れてきそうになる声を必死に我慢する。

声だけではなく、何かが溢れそうになってきて、その言葉を何度も何度も飲み込む。




「竜・・・っ」




俺の名前を呼びながら、珠緒の真っ白な腕が真っ暗な中で伸びてきたのが分かる。

俺はこの身体に触れようとしてきたその手を掴み、珠緒の手を握った。




触れられたくなかった。

俺は身体まで不細工だから、それを確認されたくなかった。




でも、俺のココは不細工ではないのか・・・。

珠緒は色っぽい顔を凄く歪めながらもだえ、我慢出来ていない声を出している。

それを見て興奮していくけれど、気付いた。




目が慣れてきて珠緒の姿が見えてきてしまっていると、気付いた。




珠緒も俺の姿が見えているのか俺の顔を見詰めているように見える。

だからこんな顔をしているのかもしれない。

俺の顔が、姿が、不細工だからこんな顔をしているのかもしれない。

よく見れば何も気持ち良さそうな顔をしていないし、楽しそうでも幸せそうな顔でもないように見える。




それに気付き、俺は空いていた手で慌てて珠緒の目を覆った。




見ないで欲しかった・・・。




俺の顔なんて、姿なんて、見ないで欲しかった・・・。

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