第11話 白無垢、ポッカサッポロ & サンガリア

・白無垢

白い。そのほか何の特徴すら備えていない。ただただ、白い。

白と聞いてあなたは何を連想するだろうか。空に浮かぶ雲。寒い夜に降り積もる雪、白い花々。あるいは、これから書を描かれる半紙。

白は無限大のキャンパスだ。何を描いてもよいのだ。飲み手をいっさいの不安から解き放つ、それが白無垢のキャップの意味であろう。


・ポッカサッポロ

こちらは珍しく社名に全振りしている。サブタイトルである『おいしい「!」がある』とのやさしいフォントの下に、極太の POKKA & SAPPORO の社名があるのだ。ちなみに、POKKA と SAPPORO の間には不思議な記号があしらわれている。これが特徴である。バックグラウンドのゴールドが、飲み物であったコーン茶と合致しているのは、気のせいだろうか、偶然か、あるいは企図されたものか……それを探るのが我々キャップボトルコレクターの楽しみであり、使命でもある。


・SANGARIA

社名もといブランドに特化した短期決戦型キャップである。逆三角のこげ茶のイラストの真ん中に、同色の SANGARIA との刻印がなされている。正直、物足りない気がするが、この逆三角形はギターのピックをどこか彷彿とさせているではないか。ひょっとしてギタリストやベーシストを意識して採用されたデザインなのではないだろうか。謎は深まるばかりである。

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