第12話 PEPSI ZERO、カルピス & 生茶

・PEPSI ZERO

漢、そう、それが『PEPSI ZERO』のキャップである。全面黒のキャップに、白抜きのペプシロゴと PEPSI ZERO の表記があるのみだ。その清々しさは、以前レビューした『なっちゃん』のインパクトに勝るとも劣らない。そう、これがペプシなのだ。これがゼロの威力なのだ……もはやキャップを開けるかどうかで悩む事は無い。我々は安心して、ペプシのあの独特の味わいを楽しめばよいのだ。


・生茶

KIRIN 社名ロゴの下に、毛筆で描いたようなフォントの『生茶』の文字。真下にはリサイクルマーク(プラ)があしらわれており、電話番号が記してある。一切の無駄を削ぎ落しているが、不思議と、無地のキャップを目にしたときとあまり印象が変わらない。おそらく、周囲に溶け込み、忍者の如く我々の視覚を刺激するためであろう。でなければ、イラストを入れたり、奇をてらったフォントを採用したりするはずだからである。きわめて一般的な、それでいて安心できるキャップといえよう。


・カルピス

「あける→、からだにピース、カルピス、SINCE 1919、あける→」のコンボだ。実に精密に設計されたフォントと大きさ、そしてその配置の具合。これはカルピスだよと我々を安心させてくれるのみならず、「からだにもピースを」という、平和・安寧・ピースサイン・欠片、そう、ピースを、大切なからだに与えてくれるんだ…というメッセージをダイレクトに伝えてくれている。他社にあまり見ない、メッセージ性の強いキャップ、そしてその最たる成功例だ。

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