第五章 最初の〝伝説〟を残す
第十七話 毒物集散機能搭載妖精魔獣
セツナが方向性の
その
広大な部屋の
つまり順当に考えれば訪れる価値のない部屋、
それが
*
「む、
「ねえねえ、大きいし
『毒なのだ。ヒメお姉ちゃんが言う通り、あの
セツナの肩に噛みついた個体のように毒を持つ
また、眼前の紫色をした
そして、
おぞましい
「今しがた豆餅が貼った
「画像は保存しても大丈夫だし、切り抜き素材にもどんどん使ってね〜! そうだ、一覧以外にも豆餅が知らない
『ボクも張りきっていっぱい書きすぎちゃったのだ。ボクの知らない
そろそろ他の
「
「ええ、武蔵……毒にどう
『武蔵お兄ちゃんの冒険も、ここでおしまいなのだ』
それは、茶番。
あまりにもあざとく、わざとらしい
宮本武蔵に決して敗北などないことは、もはやチャンネル登録者ではなく彼の名前くらいしか知らない一般の冒険配信者達にとっても周知の事実、共通見解。
しかしながら、時として
「
ここで武蔵、すぐには
「答えは……
武蔵、まだ
これには
「息を止め瞳を閉じ心の目で気配を掴み……首を
完璧なる有言実行。
武蔵は一瞬で
体内に入ると死を招く毒霧は本来、呼吸を止めたところで完全に防ぐことは出来ず皮膚の炎症や強い痛みを引き起こすが、武蔵には効かない。
彼は
何故なら、その男は宮本武蔵だからである。
後日この伝説的な場面が切り抜かれ「
『瞳を閉じれば
豆餅パートによるツッコミと注意喚起も欠かさない。
そして、ヒメの出番だが
教えて豆餅のコーナーが開始した。
「ヒメも仲間集めてドーン! って一気に攻めたら倒せるかなぁ?」
『確かに
僕は
こうした内容は
「ヒメ一人で倒すことって、できるかなぁ」
『実は、ヒメお姉ちゃんでも勝てる方法があるのだ』
またしてもザワつく、
「ええ!? ほんと!?」
『でも、とても時間がかかってしまうのだ』
ここで豆餅が生態解説の紹介文を表示。
「でも、沼地の水なくなるの待ってたら
『それなのだ。弱点に攻撃を加えたら大量の毒霧で反撃してくる習性があるから水を一気に減らせるけど、とてもとても危険なのだ』
宮本武蔵、乱入。
「おぬしらがそう申すと思い、
配信画面がゆっくりと動き、そこに
そう、武蔵はヒメとセツナが
「わぁ! なにこれ!?」
『これならヒメお姉ちゃんでも退治できるのだ』
まさに視聴者にとっても〝なにこれ〟である。
時間がかかる工程を含む場合、その部分を済ませた物を放送開始前から別個に用意し時短を図る。
古くは昭和や平成の頃からテレビ放送の料理番組などで使われていた
彼は自身が生きた時代の数百年後に放送される料理番組の〝技〟さえ、果てなき未来すらも侍眼で見通す力を誇っている。
何故なら、その男は宮本武蔵だからである。
なお、部屋に合計で四匹
配信に備え武蔵による
もし再び加減を間違え、ヒメに倒させる最後の一匹までうっかり殺してしまったらどうしようと少し震えながら慎重な攻撃で
どうにか無事に毒沼の水量を使い果たし、もはや毒霧を生み出せずマヌケ顔でポエっとだらしなく
何故なら、その男は宮本武蔵だからである。
「ヒメも、いっきますよ〜! ドーン!」
『す、すごいのだヒメお姉ちゃん、一撃なのだ。今の戦いがカッコイイと思った人は、チャンネル登録してくれるとボクも嬉しいのだ』
配信無双のグランドフィナーレは、近い。
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