プリンセスナイトの日常1
ーーーセレナと草摩家姉妹と大掃除をしたり、ヒナタ達とギルドを結成することにした翌日。
紗希は三年の教室なので別れ、真白はニ年の教室の入った。
「おっすー、真白。」
「おはよう。玲二」
挨拶したのは友人の
快活で誰とでも分け隔てなく接してくるので、人付き合いが苦手な真白とは趣味が合い、意気投合して仲良くなった。
「神原くん、おはよう」
「おはよう。草摩さん」
白髪のストレートヘアー、透けるような乳白色の肌は肌荒れを知らない滑らかさを保っている。
そしてどこか儚げな印象を与える。非常に面倒見が良く、容姿端麗で成績優秀、それでいて驕らず謙虚で大人しい性格なので、男子からの人気が高い。
彼女とは同じ中学の同級生で話す程度には仲が良い数少ない友人だ。
「やあ、神原君。おはよう」
「由紀、彼を構う必要はないんじゃないか? 由紀は優しいよな」
「まったくだぜ、そんな奴、ほっとけばいいと思うけどなぁ」
三人の中で唯一挨拶をした彼女の名は
由希の親友で幼馴染だ。ショートカットにした黒髪に切れ長の目は鋭い。冷たいというよりかっこいいイケメン女子だ。高い身長と引き締まった体も相まって、同性からは告白されているのをよく目撃されている。
由紀に声を掛けたのは
容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能の完璧超人でモテる。
サラサラの茶髪と優しげな瞳、高身長に細身ながら引き締まった体。誰にでも優しく、正義感が強い(欠点は思い込みが激しいところ)
彼の実家は天草流という剣術道場を営んでおり、光瑠自身、小学生の頃から剣道の大会で負けなしという猛者である。
光瑠は由紀に好意を持っており、彼からは由紀に異常な執着心と独占欲を感じる。そして彼女と仲の良い真白は光瑠からあまり快く思われてはいない。
仲良くする努力はしてみたものの、警戒されていてそっけなく敵意を持たれていた。挨拶と少しばかり話す仲でしかない。
投げやりな言動の男は
光輝の親友で筋骨隆々とした体格にで見た目に反さず細かいことは気にしない脳筋タイプである。
隆太は努力、熱血、根性が大好きな熱い人間なので、真白みたいなどこかやる気がない人間は嫌いなタイプらしい。
真白は遅寝遅起きで、HRホームルームが始まるまで寝ていることある。
神様に蘇生してもらって三日経ったのだが、すこぶる体の調子が良く短時間の睡眠時間でも大丈夫な様になった。
自分が面倒くさがりで怠惰な人間だと真白は自覚しているが、それで他人に迷惑をかけないように心掛けていた。
真白は人と接する際にあれこれ考えてしまうため人付き合いがそこまで得意ではなく、よく人に何を考えているのかわかないと言われることがある。
光瑠からは不真面目でだらしない奴と思われていて、ボッチ気味の真白を由紀は優しいから構ってあげてると思われているらしい。
「おはよう、柊さん、天草くん、乙骨くん」
柊達に挨拶を返返す真白。
「由紀や四條しじょう先輩の優しさに甘えているばかりのはどうかと思うよ。いくら親しい関係とは言え、君にばかり構ってばかりはいられないんだから。それにキミはもう少し人と関わった方がいい」
四條先輩とは紗希のことだ。真白と紗希が仲が良いのは知っている。
紗希は美人でスラリと背が高く、胸が大きく、お尻も大きい。
その豊満な肉体が、持ち前の優しげな容姿と柔らかな雰囲気も相まって、高校三年生とは思えない母性を放っている。
事実、彼女は一部の生徒達から学園の聖母マドンナと呼ばれていた。
光瑠と同様完璧超人で、欠点は真白のことに関すると暴走してしまうこと。中には紗希との仲に嫉妬して真白にちょっかいを出そうとした先輩方がいるが、いち早く察した紗希が先輩方がコテンパンにしたとかしてないとか噂があった。
光瑠が真白に忠告する。光瑠の忠告に真白は耳が痛くなる。真白としてもどうにかしたいとは思っていた。
紗希は真白を可愛がり甘やかすものだと当然思っている。
甘えているというよりも、紗希が逆に真白を甘やかしているのだが。
「天草くんの言う通りだね。ごめん、気をつけるよ」
「あのね光瑠くん、私はその……神原くんと話したいから話してるだけなんだよ?」
ざわっと教室が騒がしくなる。男子達はギリッと歯を鳴らして、呪い殺さんばかりの血涙を流しながら真白を睨む。そんな男子達を女子達は呆れた表情で見る。真白はもう慣れているので気にしないことにしている。
「え? ……ああ、由紀は神原に構ってほんと、優しいな」
どうやら光瑠の中で由紀の発言は真白に気をつかったと解釈されたようだ。光瑠は完璧超人なのだが、そのせいか少々自分の正しさを疑わなさすぎるという欠点があった。
真白に対しては厳しいが、優しいところと正義感が強いところは好感が持てる。
仲良くしたいと思うものの、当の本人はまったく思っておらず、真白は仲良くするのを諦めた。
「神原君、ごめんね、光瑠は悪気はないんだけどね……」
「神原くん、ごめんなさい光瑠くんが……大丈夫?」
「あはは、気にしてないから大丈夫だよ」
この場で最も人間関係や各人の心情を把握している潤と由紀が、こっそり真白に謝る。真白は仕方ないと肩を竦めて苦笑いするのだった。
何もないように振る舞うが、光瑠の言う通りで真白は由紀と紗希には甘えてばかりいるのも良くないなと思った。
「ふうー、ギリギリセーフ!」
始業のチャイムが鳴るギリギリ前に入って来たのは、小清水こしみずひなた。
常に元気いっぱいで裏表がなく、誰とでも気軽に接する高い社交性を持ち、男女問わず多くの人から好かれている。
彼女には珍しく、HR始まるギリギリに来るのはかなり珍しい。チアリーディング部に入ってる彼女は、朝練で早く来ていることが多かった。
「珍しいなひなたがギリギリに来るなんて」
「確かにひなたちゃんがね」
「ヒナタ寝坊かい?」
「うん、まあそんな感じ」
「普段、寝坊しないのに珍しいもんだなぁ」
ひなたは光瑠、由紀、潤、隆太の四人とは仲が良く友人だ。
「小清水さんが寝坊して遅刻ギリギリに来るなんてなぁ」
「うん、そうだね」
「あっ、おはよう! 神原、白鳥」
「おっすー」
「おはよう」
珍しいなと思っていると真白と玲二に挨拶をしてきた。あまり人と関わらない真白にもこうやってひなたは挨拶をしてくれるのだ。
そうこうしているうちに始業のチャイムが鳴り、みんながそれぞれの席に戻っていく。真白は一番後ろの窓際で、その隣が由紀だ。中央には光瑠達がいる。教師が教室に入ってくるとHRが始まるのだった。
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