第3話 混血の兄妹と…
ナデュラム・ロードスター
バードニール族の父とダークエルフの母との間に産まれた
父と母がどのようにして出逢い愛を育んだのか知らないが混血の為に周りには蔑まされる事が多かった
幼い頃から誹謗中傷を受ける毎日
父は城勤めをしていないフリーの格闘家であった
父の教えは誹謗中傷する奴とは仲良くしなくても良い…自分を認めてくれる人とだけ仲良くする事と戦えるだけの力を身につける事
ナデュラムは父の教えに従い身体を鍛える修行に明け暮れていた
ナデュラムには妹がいてアリスティンといった
アリスティンは法術の才能があり怪我をして帰って来るといつも回復魔法をかけてくれた
父と母は異種族という事もあり一緒に住む事は許されなかった
時折父は母の住む集落に通いながら愛を育んでいた
ある日ナデュラムは王宮所属の拳闘士としてアリスティンも法術士として召し抱えられる事になった
2人は常日頃から城下町の周りの魔物を退治したりして回っていたのでその行動がヴァスタレオン王の目に止まったらしい
ナデュラムはヴァスタレオン王の元で功績を上げていった
アリスティンも法術士として重宝された
しかし城勤めする者の中には2人を妬んで見下したり誹謗中傷する者もいた
兄のナデュラムは実力でそれを跳ね除けられたが法術士であるアリスティンは迫害の対処となっていた
「薄汚いダークエルフの血を引いてるなんて気持ち悪いわ…側に寄らないでくれない?」
「あんたに回復してもらいたくなんか無いわ」
女性からの風当たりが特に酷く持ち物を壊されたりもした
アリスティンの肌は浅黒かったが美しい容姿をしていた
妹が迫害されているのを見つけたナデュラムはその都度持ち前の力で跳ね除けてるのだが、目を離した合間に迫害の対象にされるので辛い毎日を過ごしていた
「なんで女というものはああ酷いことが出来るのだろうか…」
嘆くナデュラムは女性が苦手になっていくのだがそんな彼にも理解者が現れた
それは城下町に住むマジックアイテムを取り扱う店の看板娘だった
彼女も獣人族とのハーフで混血同士話が合った。
「いらっしゃいませ〜あらナデュラムさん。今日も妹さんに何か買いに来たの?」
「まぁな…」
浮かない顔をするナデュラムをジッと見つめてこう切り出した
「ねぇ…最近アイテムを運ぶ馬車が盗賊に襲われてる話知ってる?」
「ああ…それがどうしたんだ?」
「うちにも商品が届きにくくなっていて困っているの…」
「なるほど…それで俺に盗賊を退治して欲しいわけか…」
「ええ…うちだけじゃなくて他の店も被害に遭ってるわ…」
「良いが俺の報酬は高いぞ?」
「何とかするわ…」
こうしてナデュラムは輸送馬車を襲う盗賊を退治する事になったのだった
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