性欲眼鏡とその彼女
常闇の霊夜
『眼鏡して?』『いやです……』
「ねぇ『
「おっ何だ!?遂にコンタクトかメガネに変える気になったか!?」
「いやしないけど。それよりさ、なんであんたってメガネそんな好きなの?」
男の名前は『
「俺は女の価値はメガネだと思っている。むしろメガネをかけていない女なんか女じゃない!」
「いや、だから私はメガネかけないよ。邪魔だし。と言うか思想つっよ」
「何故だ!?俺はこんなにもキミを愛しているのに!唯一メガネをかけていないだけだと言うのに……!」
眼鏡はメガネを付けている女が大好きなのである。
だがタクトはメガネが嫌い。目は確かに悪いがコンタクトレンズのみで過ごしてきた。
「なぜ付けてくれないのか!?」
「いや、ダサいし……」
「えっダサイって!?そんなこと言わないでよ!キミが付けたら絶対に可愛いから!」
「大体コンタクトで良くない?メガネいる?」
「いる。必要。キミの為に専用のメガネを作るよ?」
「だからコンタクトで良いって言ってんじゃん……」
とにかくこの二人、互いに好きだと言うのにメガネをかけるかかけないかの一点だけで付き合っていない。
体の相性も性格も容姿も何もかも互いに一致している。
だと言うのに、メガネだけが問題なのである。
「分かった!分かった譲歩!譲歩しよ!モノクル!モノクルは!?」
「片っぽだけだとバランス悪いじゃん……。と言うかモノクルあるんだ」
「最悪モノクルでもいいかなぁって……でもさぁ!視力悪いんだから別にメガネでもよくない?!」
「まぁ確かにそうだけどさぁ……。でも今更じゃない?ぶっちゃけさぁ」
「いやいやいや!人生何歳からでもメガネOK!作るよ!?」
「アンタ職人か何かか?」
「メガネ製造免許持ってるからね?」
「メガネに免許あるの?」
彼女がここまでメガネを断る理由。
別に虐めを受けていたとか、何か特に理由がある訳じゃ無い。
と言うか、彼と会う前ならまぁ別につけてもいいかなぁ~とか思っていた。
が、そう思っていた時にこいつが出た!
このメガネ狂いに!出会ったとき真っ先にこう言われた。
『メガネ無いの?』
彼女はややキレた。意地でもメガネをかけてやるかと思うようになっていた。
「頼むよぉ~!俺よぉ~!お前の事大好きなんだよぉ~!メガネかけてくれたらもっと大好き!」
「じゃ今のアタシを好きになってよ」
「それはまた別の話だから」
……まぁ。ぶっちゃけて言ってしまえばノロケみたいな感じなのである。
性欲眼鏡とその彼女 常闇の霊夜 @kakinatireiya
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます