第2話 スライム(前編)
「いただきます!」
俺がこの世界に追放されてから3日が
この3日間、
初日に食べたお化けメロンの
地球の果物と
「そりゃあこんだけ美味いんだから、店長も
それだけこの世界のモンスターは
「食事の
そろそろこの世界の情報が欲しいところだよな」
というわけで、現在俺は人里を目指して移動中。
木登りした時に見つけた川に沿って、下流へ下流へと歩いている。
人の生活に水は
川沿いに移動すれば、必ずどこかに
「しかしこの山――っていうか森?
それでも川の流れは
人が住むとすれば流れの緩やかな下流だ。
だからきっともう少し――
――ドゴオオオオォォォン!――
「
この世界に来てから最大級の音が
音の大きさからして
「人か? ちょっと怖いけど確認に行ってみるか? あ、でも言葉通じるのかな? いや、システムメッセージっぽいあれは日本語音声だったし、俺を
「とりあえず情報が欲しい。行ってみよう」
もし
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「ファイアーボール!」
「
「
「まだ雷系覚えてないから無理―っ!」
「この前
「
「そ、そうか……俺のために、その……ありがとう……」
「べ、別にいいわよ……私だってアンタに
「イチャつくのは終わってからにしてくれない!? 僕一人で
「あ、ごめん。ファイアーボール! こうなったら熱で
「なら、それまで俺が守ってやるよ!」
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「おお……もしかして
爆心地にいたのは男2,女1の三人組だった。
三人組が戦っているのは五メートルはあろうかという巨大なスライム。
一目でただのスライムじゃないと俺にも分かった。
この世界に来てスライムは何匹も食ったが、あそこまでデカいのは初めてだったからだ。
「…………美味そうだな」
三人組と戦っている巨大スライムを見た俺の
あのツヤ、あの
スライムならこの三日間で何度も
冒険者を
「苦戦しているっぽいし……乱入してもいいよな?」
以前食べたスライムの味を思い出し、舌なめずりをしながらそう呟くと、俺は巨大スライムの死角に回り込みゆっくりと近づく。
狙うは中心の赤いコア――
三人の攻撃から守るために、前面の防御を厚くしたぶん後ろが薄くなっている。
届く――
「く……ファイアーボール!」
「威力が小さい……も、もしかして?」
「……ごめん、魔力尽きそう」
「くそっ!
「で、でも逃げられる……? なんか、逃がしてくれそうにないんだけど……?」
「そんなん気合いで何とかするさ! 足止め頼む!」
「えーい! わかったよ! うおおおぉぉぉ…………お?」
――ドスッ!
三人が撤退戦を始めようとした瞬間、俺の包丁がスライムコアを
スライムの
――レベルアップしました――
あ、レベル上がった。
「あー、えーと、俺の言葉わかる? なんかピンチっぽかったから助けに入ったけど、倒しちゃってよかったかな?」
「た――」
「た?」
「「「助かったー……」」」
「……そりゃよかった」
……
…………
………………
「助けてくれてサンキュー! 俺はフレン!
「私はシズ。見ての通り
「僕はライル、
「俺は
一応料理人で名乗ってもいいよな? 三ツ星店で働いていたし。
たぶんクビになったけど。
「名前の後に家名――ってことは貴族?」
「よ、呼び捨てにしちゃまずい感じ?」
「いや、そういうんじゃないから安心して
「へえ、そんな国があるのか」
「随分と変わった国ね」
どうやらこの世界は
貴族制があるところを見ると、ますます異世界ファンタジーっぽい。
「で、カイト。そんな外国人のきみがどうしてこんなところに? 見た感じ冒険者でもなさそうだし」
「
「よく生きてたわよね。助けられた私たちが言うことじゃないけど」
あ、そんなやばい感じなのか。
考えてみれば魔物がポンポン出るし、
きっとそれなりに危険な場所なんだろう。
だがまあ、それはそれとして――
「うーん、どう説明したもんかな?」
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《あとがき》
今回は前哨戦なので短め。
次回はスライムを食べる話です。
食事がメインなので食事描写頑張ります!
読み終わった後、できれば評価をいただけたらと。
作者のやる気に繋がりますので。
応援よろしくお願いします!
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