第24話 憤怒の国

「そろそろ憤怒の国へ行きましょう。」

慌てるゴーレムさん。

どうしてなのかと聞くと飼っている犬が教えてくれたそうだ。

絶対昨日の...俺は見てない。何も見てない。

「もう少しで強欲の国で戦争が始まるらしくて...嫉妬の国が女神さまのいるところを特定していつも戦争や暗殺者を送ってくるんです。」

だから数日で次の国へ移動してたんだ⁉

「嫉妬の国はどうして俺を...。」

「嫉妬の国はロリコンが多いんですよ。ただ好みなんでしょう。」

なんでカリーノさん不機嫌なんだろう。

そんなことを話しながら、私達は憤怒の国へ走った。

「あの、ナノル様、私お友達としてみたいことがあるんです。」

カリーノさんが俺をお姫様抱っこする。

「以前、ナンパされたじゃないですか。そしたら不安になったんです。貴方が誰かと付き合って、友達...の私達のこと忘れてしまうのかなって。」

俺は友達を不安にさせていたんだ...。ごめんなさい…。

だけどお姫様抱っこは…顔が近い‼⁉顔がタイプ!

ああ。危なかった。意識飛ぶかと思った。

友達!友達だから…!良い…良くないわ。

結構速くて有能だね⁉

「恥ずかしいから、そろそろ…」

「ナノル様…ダメ…?」

走りながら言われると恐怖と照れでドキドキするから止めて⁉

「…目の前でイチャイチャしないでください。ご主人様。」

結局最後までお姫様抱っこでした。

「???なんかカリーノさんキラキラしてない…?」

「すみません。テンションが異常に上がると私光るんですよ。」

「いや、そうじゃなくて…」

なんか前より綺麗になってない??

「え?」

なんか見つめられるとドキドキするような?

「ああああああ⁉テンション上がり過ぎて全身が光って目が死にましたあああ!」

あ。恐怖か。

「どっちも好き…だけど、どっちもモヤモヤしますううううう!!」

ゴーレムさんが叫ぶ。

そして門の近くでこの奇行を見た人達が通報し、俺以外の二人は補導された。

「ああああ⁉待ってください!私達はナノル様の可愛さにテンションが上がっただけで!」「そうです!そうです!」


「…つまり不審者だな?」

…俺ドキドキしたの気が狂ってたのかもしれないな。そう思うことにしよう。

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