第25話 ⅠLOVE パン BY作者&ナノル

二人が連行された後、俺はパンを何個も買って大食いしていた。

デニッシュパンはサクサクしていて甘い物を選んだ。

この食感が癖になるんだよな。

次に食べたのはあんバタートースト結構デカい。

甘いし、パンの耳がサクサクしているのと、パンがモチモチしているし歯応えもある。ああ。やっぱり、美味しい…。猫を被らないで一人で食べるの久しぶりだな。ちょっと寂しいかも。

次は、チョコチップカップケーキ!一袋に10個くらい入っていて顔くらいまで大きい。凄い。この世界物価高まだなんだな。

お。甘さ控えめ。だけどこのモチモチ感がたまらない…♡

すぐに全部食べてしまった。意外にさっぱりした甘さだったなあ。

次は…白パン!

綺麗な色だから好き!これも好きな歯応えだな。程よい甘さで最高!見た目も可愛い!これチョコペンでお絵描きしたら楽しそうだな。

「女神様沢山食べてるー!」

「可愛い…」

うっ…。まあ、いっか。

次は…メロンパン!

表面が甘くて歯応えが好き…。結婚しよ?

中身もフワフワで美味しい…。俺、パンと結婚しようかな…?

「二人共まだかな…?」

食べ終わってすることがない。俺は二人が補導されたところの近いところで食べてるんだけどな。

暫く待って夕方になっても全く二人がいない。

「…」

もしやまたナンパされてる?

そんなことがあったら、俺…また…。

「ご主人様~!ただいまー‼」

「遅くなってごめんなさい!」

二人共…!安心していつもの笑顔が出来なくなる。

「ナノル様…?笑顔が…」

「ご主人様…私達怒らせてしまったのでは…?」

慌てる二人共。違う。何で笑えないんだろう。俺、笑うことが得意なのに。これがなくなったら…。

「何かあったりしましたか?」

「いえ…私達は回数が多いので注意や説教が長くて…」

「そうですか…今日もナンパとかってされませんでしたか?」

俺何言ってるんだろう。表情の管理ができないや。

「えっ…べ、べつつつつににんいにに…」

されてるじゃん。ゴーレムさん動揺しすぎて不審者だよ。

「私だけ見てくださいよ…」

え?え?俺嫉妬してる?でも何かヤバい怒り方な気が…。

「え?え?ナ、ナノル様…⁉」

髪でナノルさんの首を掴む。

は⁉待って⁉俺そんなことしたくない!!何で⁉

止めて!

「いいよ。っていうまで放しませんから。」

「!?…???」

どうしよう。一人称が私って言う俺怖いんだけど。メンヘラか…?

カリーノさん怖がってるじゃん⁉

俺がカリーノさんを怖がらせてどうするんだっ!!俺は必死で自分が体を動かすんだ!と意地で笑顔を作ろうとする。よし、出来た!いつもの笑顔だ。

体もいつも通りだ。

カリーノさんの首から手を離した。

「すみません…!どうやったら次は早めに帰ってきてくれるかなーって思いまして、少し意地悪したくなってしまって…」

嘘だけど言ってると恥ずかしいな。寂しいみたいじゃん。

「へ?びっくりしました…笑っていないところ初めて見たので…」

あれ…。怖がってない…?というか照れてる…?

「多分ご主人様はギャップ萌えでドキドキしてます!」

解説された。

こんな反応ならいつか、もっと素を見せてもいいかもしれないな。

「そんな反応は新鮮ですね。」

あ。いつもより笑いやすいかも。




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