第23話愛が重いゴーレムさん
「ねえ。加護持ちさーん!一目ぼれしました!一緒にカフェ行かない?」
俺は見てしまった。そう。カリーノさんが女性にナンパされている所を。
そしてゴーレムさんが横にいるとき、恐ろしい程の殺気を放っていた所も見てしまった。これが百合...。好きだわあ...。
「ごめんなさい。一目無理しました。」
わあ。ゴーレムさんが変な断り方してるう。
俺はどうしよう。
「ん?お友達?君達も可愛いじゃん。」
え。俺達も?ナンパされたの初めてなんだけど。
「…」
大丈夫かこの女性!!ゴーレムさんの殺気増えてるんだけど。
「すみません。二人共先に帰っていてください。」
「「は、はい。」」
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「え。もしかして二人きりがいい感じ?それなら任せてよ。」
女性に真顔で迫るゴーレムさん。
「ええ。そうですね。どうせなら一途な犬にしてあげます。」
「は?」
(大好きなご主人様達をナンパするなんて...どうせ暗殺者か道具にしようとする人だけです。二人が困らないように、躾けてやる。)
ゴーレムさんは女性を髪で拘束する。
「ちょ、突然何するのよ!!」
「あら?一目惚れではなかったんですか?」
「嘘よ!嘘だから!解放しなさいよ!」
ゴーレムさんは自分が一番蔑んでいるように見せることができる笑顔で笑った。
「じゃあ、いきますよ?」
「…ひ。た、助けて...ごめんなさい...」
(3日あれば余裕ですね)
ー三日後
「ご主人様ぁ...。好きです。大好き。もっと撫でてぇ...。」
(一日は午前中に厳しく。午後に少し甘やかす。二日目は甘やかしてからたまにDV。三日目は午前中放置してからドロドロに甘やかしただけですし。大丈夫ですね!もう捨てて良い。これで気分も最悪でしょう♪)
「もう、二人には興味はありませんか?」
「どうしてその人達の話をするんですか?ご主人様といられればそれで...」
「そうですか。」
ゴーレムさんは笑顔で突き放すような言葉を言う。
「私。あの二人を愛してるんです。私を作ってくれて、力を与えてくれた人達です」
「ご、ご主人様...大切な人に...すみませんでした...」
焦るような表情をする女性。
「私、嫌いな人には沼らせてから捨てて絶望させるのが好きなんです。」
「な、何で...」
「美しいからですよ...。笑顔も好きですけど、絶望の表情を自分でさせる。私のせいで落ち込んでくれている。私のおかげで喜んでくれている。
他人を操作するのが好きなんですよ。」
ゴーレムさんは恍惚顔でニコリと笑う。
「待ってください!!置いていかないで...。」
(勿論、ご主人様達なら笑顔の方が好きですけど...)
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それを見てしまった二人
「私のゴーレムの性癖が歪んでしまいました...」
「元気出して。」
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