第16話 主人公以外全員ピヨとしか言えなくなった
「ピー⁉ピヨ!ピピピヨ⁉」
カリーノさんが奇声をあげている。
何言ってるんだろう⁉
「あの、カリーノさん?」
「ピピピー!ピヨォ…。うっ…うっ」
自分だけピヨピヨ言っていて恥で死にたくなったのか、泣きそうな顔をしているカリーノさん。
「え、えーっと、カリーノさん、ゴーレムさんに通訳をお願いしたらどうですか?」
「ぴ、ぴよぅ…っピピピー」
泣きながらゴーレムさんを呼ぶカリーノさん。
「ピーピピピ⁉ピピピピヨ!!」
お前もかよ!!二人が何か伝えようとしてくれているが何を言っているのか全く分からない。
「よし、もう周りに助けを求めましょうか!」
涙目になって頷いてくれる二人。
外に出て周りに助けてくれそうな人はいないか探す。
「ピピヨー!」
「ピヨ。ピヨピヨピ」
「ピエエエエエ‼!!!?」
駄目だ全員⁉
「誰かまともに話せる方はいませんか⁉」
そう話すと私に縋るように、周りが話しかけてくる。
「ピピピヨ~!!ピ‼ピヨヨヨ?」
「ピ!ピヨピヨ!」
「ビヨ゛~⁉」
「ビ?ピヨピヨ!」
なんかもう途中から喧嘩始めた⁉
「カリーノさん、ゴーレムさん!とりあえず、ここから離れましょう!」
二人連れて走る。
「ピヨピ!ピピピピッピヨ!!!!」
何か伝えたがっているカリーノさん。すると矢が飛んできた。これは、言葉を分からなくして仲間割れさせようとしているのかな。
俺これ大丈夫かな?服が売れなくなった恨みか、俺が神だから生け捕りか殺しに来たかだよね。俺がここに転生するまでもそうだったのかな?
魂が無いってやはり壊れてしまったのでは。
そんなことを思いながら俺はいつもの笑顔を保ちながら弓を避け続ける。
「ゴーレムさん!カリーノさんを守ってください!」
「ピヨ!」
「ピ‼?」
カリーノさんが驚いているが気にせず俺は矢を打ってきた人を髪で捕まえて投げる。
生命力も吸い取ったし、あの高さからだと、生きてても一生動けないくらいで済むね。本当ごめん。
「あれ?話せるようになりました。」
「ありがとうございます!ご主人様!」
ゴーレムさんの首に3本程矢が刺さっている。
「大丈夫ですか?」
「ええ。これくらいならもう治りました!」
ゴーレムさんは矢を引き抜き、左手で矢を折った。
「ね?」
怒らせないようにしよう。
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