第12話 主人公が最初に見た人に惚れちゃう日

「え。嘘嘘⁉俺誰も見ないように…」

部屋にナノルの部屋をノックする音が聞こえる。これは、絶対カリーノさんだ…。「ナノル様?何か困りごとでも…。」

ああああああ!見てしまった!!

声が来ていて心配で見に来てくれただけなのにこれって酷いかな。

カリーノさんが美化されすぎて女神みたいに見える。

え。神々しい。

「いえ。カリーノさんが美しいので、心配しているだけです。」

カリーノさんが目を見開き頬を染める。

「え⁉私は、ナ、ナノル様が一番素敵だと思います…。」

カリーノさん。声が小さくなりすぎて驚いていることしか分からないんだけど。

まあ、別にいいか。

「カリーノさん。今日は手を繋いでご飯を食べに行きませんか?誰が来ても俺がまもりますから。お友達と手を繋いでみたかったんですよ」

「え⁉…友達…良いんだ…」

カリーノさんが複雑そうな嬉しそうな顔をするが、気にしない。

俺はただ好きな人に思いを伝え続けるだけだ!

前世では学校よりも二次元を大切にしていたが、今はカリーノさんの方が大事だ!

手を繋ぐと少し嬉しそうな表情をしながら、食事場所を選んでいた。

「今日はパフェとか一緒に食べませんか?」

…?何か今日豪華だね。

俺はそう思いながらパフェを食べる。

「美味しい…」

「ですよね!見た目も可愛いですし!」

俺はカリーノさんのパフェを見る。一応違う味のを選んでおいた。

「俺のも食べます?」

スプーンでパフェをすくう。

カリーノさんの方にスプーンを差し出す。

「へ⁉そ、それも、友達としたいことですか⁉」

「はい。」

照れてる。本当に美人だなー。

俺がずっと守ってたい。

カリーノさんが照れながらも食べてくれた。

「ありがとうございます。夢が叶いました。」

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午後になった後その記憶はナノルからは消えていた。

そしてカリーノは、お友達なのに、お友達という言葉にモヤモヤし始めたのだった。

「す、すごく、優しい目で見られてました…。」

「え?は、はい…?良かったですね…?」

カリーノは1週間ほど機嫌が良くなった。

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