第229話 無双!?ラスティーヌ!
『天上庭園』のボス、
今日、二度目となるボス戦。しっかりと作戦が考えられているとはいえない気がする。
ジャスパーさんはラスティーヌが連携面で心配と言っていた。それに対して輝夜さんは「だからドランバードじゃなくてブルーを残した」と言った。言いたいことはなんとなくわかる。
ドランバードはここまでボス戦で戦ったのが第一層のみ。第二層、第四層はアルバス、第三層はネメシスで未だに全体で連携して戦った経験が一度しか無い。
それに第一層のエリアボス戦はタロスとリーフィアが攻撃を引き受けて、無防備なところを攻撃する形だったから連携と呼べるようなものは無かった。
これがブルーの場合、第四層のエリアボス戦以外ではアテナとパーティーが一緒だから連携面は問題無い。
モンスターを複数同時に相手する時は何故かブルーはアテナとコンビで戦うことが多かったからな。
輝夜さんの考えはきっとラスティーヌはアテナに合わせて動けばいい。そのアテナは更にブルーとも連携を取りつつ動く。そんな感じだろう。
そしてコンは今回、地上組のサポートと遠距離攻撃、背後を取れたら物理攻撃OKとなってる。何故、背後を取れたら物理攻撃OKかは不明。あとシルヴィーユは遠距離から全体のサポートとなっている。
今回、サポートが多い気がするけど、輝夜さんからラスティーヌがいるからこれくらいで丁度良いと言われた。
ちなみに空中組はタゲが向くことは無いから延々と攻撃するというアバウトな作戦となっている。
偵察戦では地上にモンスターがいる限り、空中にいるモンスターを狙うことはなかったけど、ダメージによって行動パターンが変わる可能性もある。だけど、そこは輝夜さんがラスティーヌがタゲをそっちに向かせないから大丈夫と。
ラスティーヌってジャスパーさんのモンスターなのに何故か輝夜さんのモンスターのような扱いを受けてた。まあ、ジャスパーさんが何も言わないなら大丈夫だろうとみんな信じている。
いざ、リベンジの時!
「カーラ、悪魔の祝福、悪魔の囁き、ナイトメア!」
「アルバス、神技・スロース、怠惰の祝福、怠惰の囁き、怠惰な悪夢、神技・ワールドエンド!」
「アテナ、戦の乙女、乙女の祈祷、乙女の加護、戦の女神、女神の祈祷、女神の加護、降臨・戦乙女之天穿剣、祈りの剣!」
「ラスティーヌ、ライトニングブレイブ、雷光の祝福、雷光勇者覚醒、テレポライト、ライトニングスラスト!」
プル!?プルプル…
「コン、稲荷狐の祈り、稲荷狐の祟り、影分身、陽炎、蜃気楼、降臨・稲荷神社、参の型、壱の型、捌の型!」
「稲荷流狐剣術、参の型 夜桜、壱の型 迦具土、捌の型 爆轟!」
「ノワール、ドラゴンフォース、神技・ビッグバンノヴァ!」
「エルナ、神技・スターダストブレイカー、神技・レッドプリンセス!」
「アルテミス、神技・ホワイトセイバー、神技・ストームセイバー!」
「ユニ、ユニブラスト、ユニストーム、ユニバーナー!」
「ヴェル、ウインドランス、ウインドボール、ストームアロー!」
「ファム、ドラゴンフォース、ヘブンズノヴァ、ヘブンズクラッシュ!」
「シルヴィーユ、エルフの加護、妖精の羽ばたき、フォーリングメテオ!」
「ブルー、雷霆!」
最初から全開で戦うらしく昇華スキルによるバフも惜しみなく使っている。まあ、特に制限時間があるわけじゃないけど、最初から使う癖が無くてここまで最初から使って戦ったことは無かった筈。
そしてブルーがプルプル…するきっかけとなったラスティーヌのテレポライトというスキル。電光迅雷に似てるけど、違う。俺は事前に聞いてたからそこまで驚きが無いけど、聞いてなかったブルーは驚きを通り越してよくわからなくなってる。すぐ復活したけど。
テレポライトは一度発動するとバトル中は永続でクールタイムを無視して使えるぶっ壊れスキルでその効果は雷を纏い、高速移動をする。ただの高速移動ではなく、瞬間移動に近い高速移動。ブルーの電光迅雷よりも更に速い。
その直後に繰り出したライトニングスラストも強力で偵察戦ではどんな攻撃を受けても体勢を崩さなかった
いきなり
それでもブルーはしっかりと雷霆を当ててる。この辺りはえらい。
「ラスティーヌ、ライトニングアサルト!」
「アテナ、聖なる裁きの剣!」
リーフィアの騎士王の風刃閃やカーラの霞連槍みたいに連撃数に制限の無いスキル、ライトニングアサルトと聖なる裁きの剣で
その正面にはプル!とブルーが陣取り、背後にはコンが回り込んでいる。
「背中ガラ空き!コン、玖の型、陸の型!」
「稲荷流狐剣術、玖の型 流星火、陸の型 御神楽・稲荷突き!」
「ブルー、八雷神!」
「シルヴィーユ、テレポ・ミラージュ!」
ガラ空きの背中に攻撃を畳み込むコン本体と影分身、それと連動してブルーは八雷神を放つ。大技を放つ以上、外すわけにはいかない。そこでシルヴィーユのテレポ・ミラージュによって八雷神を
シルヴィーユのテレポ・ミラージュは瞬間移動を可能とするスキルだが、その対象はモンスターだけじゃない。スキルもその対象となる。ただ、対象となるは味方モンスターのスキルのみで、敵、今回の場合だと
「あ、ヤバッ」
「任せろ」
「おお~!さすがラス!」
アテナが危うくなっても瞬間移動じみた高速移動でラスティーヌがすぐさまフォローに入る。
槍で攻撃を受け流し、降り注ぐ落雷は全て回避。そして的確に防御が空いているとこ目掛けて槍を突き刺す。
やってることはかなりシンプルだけど、それを実現可能にしている技術がえげつない。
偵察戦では、アテナやドレイクも
実際に偵察戦後の作戦会議では受け流すのは絶対に無理、頑張って回避する一択という結論に落ち着いたくらいだ。
正直、ここまで戦局が安定しているのはラスティーヌがいるからと言っても過言じゃない。
攻防一体とは正にこのこと。まあそれを見てプルプル!と対抗心を燃やしてそうな子もいるけど、きっと俺の気のせいだよね?うん、きっとそうに違いない。うん、そう思うことにしよう。
順調にダメージを与えていたが、それも
単調だった攻撃パターンに変化が。
「これは!?」
「このタイミングか…」
ブルーの天御雷に似ている気もするけど、攻撃範囲が違いすぎる。明らかな範囲攻撃スキル。
予想外の一撃に飲み込まれたかのように思われたラスティーヌとアテナだったが、ギリギリのところで回避に成功していた。
それもこれも一歩だけ深く踏み込まずに距離を保ち、何かあっても対応できるようにしていたから。
だが、ラスティーヌとアテナはブルーやシルヴィーユがいる側に回避したことで
ここまでコン本体と影分身が背後を取る形で同じ場所に固まっている。陽炎と蜃気楼のコンボが発動中とはいえ、背後から絶えず攻撃をしていたコンの存在に
そして案の定、
「コン、稲荷の境界線!」
それと同時にコン本体が稲荷の境界線で
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