第164話 1回戦第7試合まで終了
1回戦第1試合を無事に勝利した俺は第2試合を1人で見ていた。
第2試合は
一見、互角のバトルだけど、大津優奈さんの方がまだ余力を残しているって感じがするな。
そして案の定、バトルは大津優奈さんが勝った。
エース人類種猫獣人のミーシャは強いけど、新入生代表トーナメントの本戦でカーラとのバトルが参考になりそう。
あの時と変わらず、遠距離攻撃の手段が無さそうだし、ラグニアを当てるか。
うん、それにもう1体のモンスター、たぶんグリフォンかな。ミーシャが苦手としている空を飛べて魔法が使えるモンスターに対抗する術を持っている。ブルーと同じ雷属性の魔法をメインとしているし、こっちはリーフィアを当てたいな。
なら俺の選出はリーフィアを1体目、ラグニアを2体目か。
それを大津優奈さんに読まれて1回戦と逆の選出をされてもこっちとしてはさほど困らない。
その場合は天空斬りを軸に攻撃しつつ距離を詰めて一気に仕留める為の機を窺う感じかな。
第3試合、谷口有栖さんと辻峰くんのバトル。
今、思ったけど俺のいるこのブロックって強い人固まりすぎじゃない?
だって谷口有栖さんと辻峰くんのどちらかは1回戦で敗退が決まるわけでしょ?
2人とも予選を見た感じ、めっちゃ強いのに。
当然、バトルはかなり白熱した。本当にこれが1回戦でいいのかと思ったよ。
特に2人のエース対決はすごかった。
人類種エルフのミリスと人類種巨人のジャイコス。
距離を取って弓と魔法で攻撃するだけじゃなく、しっかりと防御スキルも使ってジャイコスの猛攻をしっかり防いでいた。
それでも物理、魔法と使い分け巧みに攻撃を組み立てるジャイコスに徐々にミリスは押され始める。
最後はステータスの差が大きく響いた。マイナス20されていてもまだジャイコスのステータスが上回っていた。
第3試合は辻峰くんが勝った。でも、谷口有栖さんも強かった。きっと辻峰くんは全てを出し切っただろうし、次の相手は第4試合の勝者だけど、順当にいけば
辻峰くんには厳しい2回戦になるだろうな。
大注目の第4試合、遂にあのプロフェッサーに優勝候補筆頭と言われている蜆景虎くんのバトル。
シグマさんに送ってもらった映像でウィリアムくんとのバトルしか見てない。
あれからもっと強くなっているだろうし、しっかりと分析しないと!
蜆景虎くんの相手は
バトルは蜆景虎くんの圧勝だった。決して村田陸くんが弱いわけじゃない。蜆景虎くんが強すぎた。
まさかこの本戦で2体抜きするとは。
しかもエースと思われるカイゼルを温存し、ワイバーンのブレイドだけで勝った。
正面からブレイドとのバトルを前提とするならリーフィア、正面から当たらない前提ならラグニアかな。
次の2回戦、辻峰くんとのバトルを見て判断するか。
第5試合は
藤森くんは俺は新入生代表トーナメントの本戦1回戦でバトルしてるからなんとなく知ってる。
だけど、中里陽翔くんはクラスも違うから情報が全く無い。予選でもそんなに目立ってなかった気がするしね。
藤森翔くんの1体目は人類種ダークエルフのタリス。
中里陽翔くんは首なし騎士のロード。
首なし騎士ってことはデュラハンかな。
もし、デュラハンならお互いに闇属性による攻撃ができることになるな。そうなると弓や魔法と手数で上回れるタリスの方が有利かな。
とバトル開始早々は思っていたけど、そんなことなかった。
闇属性による攻撃ができるってことはリーフィアみたいに魔法斬りだってできる可能性がある。
ギルドバトルが終わってすぐシグマさんから魔法斬りの方法を聞かれて答えたらものすごく感謝された。
どうやら魔法斬りをダンジョンモンスター専用スキルだと思い込んでいたらしい。
その後すぐにプロフェッサーから魔法斬りについて公表されたから使えるモンスターが増えていてもおかしくない。
そしてロードもまた魔法斬りを会得していた。
ロードは魔法を使わないのか使えないのかわからないが、物理攻撃のみでタリスの魔法を実質無効化し、タリスには弓による攻撃しか残されていない。
状況は刻一刻とロードが有利になっている。
そして弓による攻撃スキルが全てクールタイムに入ったタイミングで勝負あった。
それでも最後まで粘ってロードのHPを7割近く削ったことはファインプレーだよ!あれだけ1体目のHPを削れてたらまだ2体目で挽回できる。
藤森翔くんの2体目はレックス。一般種最強の恐竜が進化したのだろう。背中には翼が生え、体中真紅の鱗で覆われている。竜に近い姿形をしている。
ジュラシックフォースを使って全ステータス2倍にし、猛攻を仕掛けて早々にロードを倒す!
すごい!何でまだDランクなんだろう。実力的にはCランクに昇格しててもおかしくないないでしょ!
中里陽翔くんも黙ってやられない。2体目のモンスター、妖怪種カッパのキューがステータス差に関係なく互角のバトルを繰り広げている。
カッパというと水属性のイメージが強いけど、キューは土属性に特化しており、水ではなく地面に潜ることができるみたいだ。
それ以外にも自身が生成した土魔法の土に瞬間移動してそこから姿を現し奇襲もできる。
搦手に特化したモンスターとステータスの暴力で殴るモンスター。
結果はレックスがギリギリのところでカウンターを決めて勝った。
どっちが勝ってもおかしくない手に汗握るバトルだった。
そして第5試合の余韻が残る中すぐさま第6試合が行われる。
新入生代表トーナメントの本戦では準々決勝で郁斗に敗れた
結果だけ見ると星宮聡龍くんが2体抜きをして勝った。でも、バトルは白熱しててかなり拮抗しているように見えた。
まさか2試合連続でダークエルフを見るとは思わなかったけど、戦い方は全然違った。
2回戦ではダークエルフ対決になりそうだな。
第7試合、
田中南さんの1体目はエンという名前の木だ。所謂トレントと呼ばれるモンスターかな。
秦陽葵さんの1体目はパッと見だと判別ができない。人類種、妖精種、妖怪種の可能性があるな。名前はフェイ。
でも、この後すぐに妖精種のモンスターだと判別できた。
タッグEトーナメントでもエレメントスキルを使うモンスターとバトルしたことがある。全く同じエレメントスキルを使ってる。
エレメントスキルが使えるのは妖精種のモンスターのみ。光と闇以外の属性ならなんでも使える分、火属性の攻撃をメインに攻めている。
この適応力、対応力の高さは妖精種のモンスターらしいな。
一番驚いたのはエレメント:風に切り替えて素の火属性魔法との合技でエンを一撃で倒したとこ。
光合成のスキルで延々と回復するエンを一撃で倒したあの火力は脅威だ。
そして田中南さんの2体目は炎を全身に纏ったトカゲのようなモンスター。名前はサラ。
あのフォルムから察するに恐らく、サラマンダー。
サラが召喚されると秦陽葵さんは即座にフェイにエレメント:水に切り替えるよう指示。
しかし、サラの炎は水をも飲み込み燃やし尽くしている。
それでも属性相性が悪いことに変わりない。
最後はフェイとサラの相討ちで終わった。
つまり、勝ったのは秦陽葵さん。
そしていよいよ、1回戦第8試合、郁斗の出番だ。
相手は
どんなモンスターで戦うのかとか俺は何も知らないけど、郁斗はどうだろう。
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