第69話 第二層
第二層に移動した俺たちは早々にモンスターと遭遇した。
最初に遭遇したモンスターはゴブリンソルジャー。
簡単に言えば、ゴブリンナイトの下位互換みたいなモンスターだ。
ただ、武器は剣ではなく、槍や斧、棍棒などといろいろ個体によって持っているのが違った。
ゴブリンナイトみたいに魔法防御力が高い訳ではないので、そこまで苦戦せずに遠距離から魔法を撃つことで普通に勝てた。
それでも第一層のゴブリンよりはやっぱり強いし、一度に遭遇する数も増えてきている気がする。
第一層では最初2体としか遭遇しなかったけど、第二層では最低でも5体と遭遇する。
ここからはより一層、立ち回り方も大事になってきそうだ。
第二層のマッピングをしつつ奥に進むとゴブリンソルジャーとは違うモンスター1体と遭遇した。
まだエリアボスのいるボス部屋ではない。
つまり、通常のモンスターということだが、エリアボスと言われても納得するレベルで妙な威圧感がある。
モンスターの名前はゴブリンファイター。
武器を装備しているようには見えないから恐らく、体術メインで戦うモンスターだろう。
それにあの見た目から魔法を使うところが想像できない。
まずは距離を取ったまま攻撃して出方を窺おう。
「
ゴブリンファイターに対して先制で遠距離から攻撃をするもあの大きな体格に見合わない軽やかな身のこなしで余裕で回避して一気に距離を詰めてきた。
何かしらのスキルを使っているのか、ゴブリンファイターがブルーたちとの距離が3メートルを切った辺りで急激に加速した。
一瞬にして3メートル近くあった距離が0になってそのまま流れるように攻撃されたが、即座にブルーがディバインシールドで防いだ。
そしてその隙に
よし!これでデバフや状態異常を付与できた。
これは大きい。
一気に畳み掛ける。
「ブルー、電光迅雷!ライトウルフはライトクロー」
僅かに体勢の崩れたゴブリンファイターはブルーの攻撃の速さについていけず、まともにくらうが、すぐに体勢を立て直してライトウルフの攻撃にはカウンターで反撃した。
そしてライトウルフに対して更なる追撃をしようとした。
「ライトウルフは自分にプチヒールで回復。ブルーと
そうしている内にライトウルフも戦線復帰した。
ライトウルフが復帰してからはブルーがゴブリンファイターの正面で格闘し、
そうすることでゴブリンファイターに付与したデバフや状態異常が悪化して徐々に動きが悪くなって、最後の方はブルーたちが一方的に攻撃をすることでHPを0にした。
その後もゴブリンファイターと遭遇したけど、一度戦ったモンスターなのでそこまで苦戦することなく、探索を続けた。
ある程度、マッピングも終わってこの第二層も残すとこ1割くらいとなった。
明らかに雰囲気がヤバそうな場所があって
残っている場所がそこしかないなら行くしかない。
覚悟を決めて俺たちはそのヤバそうな雰囲気のある場所へと向かった。
未開の場所に足を踏み入れると巨大な魔法陣が一つ出現した。
その魔法陣から1体の全身甲冑の巨大なモンスターが現れた。
名前はホブゴブリンガーディアン。
右手に斧、左手に全身隠れるような巨大な盾を持っている。
グギャァァァーーーー
でっか!
今まで戦ってきたモンスターの中で一番大きいかも。
これエリアボスじゃないんだよね。
何かの冗談だよね。
俺が現実逃避している中、ブルーたちは果敢に立ち向かった。
ホブゴブリンガーディアンは立ち向かって来るブルーたちに斧を振り下ろす。
3体とも回避して直撃は避けているけど、その余波だけでブルーとライトウルフが吹き飛ばされた。
それでもブルーは吹き飛ばされながら鳴神やプロミネンスで反撃していた。
余波が収まった後に距離を詰めるのは一旦断念して、閃撃で距離を取ったまま反撃した。
しかし、ブルーと
盾によって完璧に防がれた為、闇属性が付与された閃撃によるデバフや状態異常付与も失敗している。
ブルーたちが戦ってるのに現実逃避なんかしてる場合か!
もっとしかっりしろ、俺。
「ブルー、電光迅雷で掻き回せ!
まずはあの盾をどうにかする必要がある。
その為にブルーを一番の脅威だと捉えてもらう必要がある。
先ずは電光迅雷の高速移動からの攻撃でホブゴブリンガーディアンの防御を突破する。
俺の思惑通りにホブゴブリンガーディアンら初見ではブルーの超スピードについていけなかった。
そこからはブルーに対する警戒心が一気に上がった。
それ故に
完全にブルーを意識しすぎた。
ここで
するとホブゴブリンガーディアンは自分からブルーたちから距離を取った。
今、距離を取られることで俺たちに傾きかけた流れをリセットされてしまった気がする。
もうさっきまでみたいな油断とかは無さそうだな。
でも、
状況としてはそこまで悪くない。
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