第2章 新入生代表トーナメント

第12話 エントリー開始

「皆さんの中には3日後の本番の為に努力した人もきっといるでしょう。遂に今日から『Let's Monster Battle』新入生代表トーナメントのエントリーが開始します。本番は3日後の4月22日(月)です。出場する予定の人はそれまでにしっかりと仕上げて悔いが残らないようにしましょう!」


 担任の市川先生が言うように遂に今日、新入生代表トーナメントのエントリーが始まる。

 もちろん俺もエントリーする。

 この新入生代表トーナメント為にプレイヤーランクを上げやブルーのLv上げを頑張って行ったからな。


 ブルー(プロミネンススライム、一般種)Lv12

 HP:220→320

 物理攻撃力:6→10

 物理防御力:12→17

 魔法攻撃力:14→36

 魔法防御力:10→15

 素早さ:7→22

 SP:51→0

 スキル:フレイムアタックLv4→プロミネンスアタックLv5、マジックシールドLv1、プチファイアLv4→プロミネンスLv5、プチヒール、火属性耐性Lv1、物理耐性Lv1


 スケルトンナイト(一般種)Lv7→29

 HP:180→340(+60)

 物理攻撃力:15(+2)

 物理防御力:13→19(+3)

 魔法攻撃力:0

 魔法防御力:5→15(+3)

 素早さ:8→14

 SP:0→22→0

 スキル:閃撃Lv2→5、(状態異常耐性Lv1、デバフ耐性Lv1)

 武器:鉄の剣(物理攻撃力+2)

 防具:光狼の盾(物理防御力+3、魔法防御力+3、状態異常耐性Lv1、デバフ耐性Lv1)


 ハイウルフ(一般種)Lv6→29

 HP:140→200

 物理攻撃力:12→19

 物理防御力:10

 魔法攻撃力:0

 魔法防御力:4→10

 素早さ:12→22

 SP:0→23→0

 スキル:ノーマルクローLv2→5、ノーマルファングLv1→3


 あれからブルーがLv30になったタイミングでプロミネンススライムに進化した。

 そしてスキルではフレイムアタックがプロミネンスアタックに、プチファイアがプロミネンスにそれぞれ進化した。

 プロミネンスアタックLv5は物理火属性攻撃スキル 威力100。

 プロミネンスLv5は魔法火属性攻撃スキル 威力100。

 両方共にスキルのクールタイムが少し長くなったが、威力面では大幅に上昇した。

 本番までにあと1、2くらいスキルLvを上昇させることができれば、クールタイムも今より短くなり、威力も上昇するけど、これはできるかわからない。

 他にもまだブルーは進化したばかりでLv12と上限のLv30には到達していない。

 本番までにLv30は厳しいと思うが、少しでもLvを上げるべく新入生代表トーナメントのエントリーが終わったら『巨石の採掘場』でLv上げを行う。



「新入生代表トーナメントのエントリー会場はこちらです!」


 エントリー会場に着くと既に多くの人が列を作り並んでいた。

 ざっと見積っても100人はいる。

 これからもっとエントリーする人は増えるだろうし、こんな大人数でトーナメントなんてできるのかな。


 列に並ぶこと1時間ほどでようやく俺の番が回ってきた。


「新入生代表トーナメントへのエントリーでお間違いなかったですか?」


「はい、お願いします!」


「では、『Let's Monster Battle』のアプリを開いてプレイヤーランクを提示してください」


 俺はエントリー受付をしている男性の言う通りにアプリを開き、プレイヤーランクを提示する。


「はい、Eランクですね。確認しました。次にエントリーするモンスターを登録しますので、スマホをこちらの専用機械にかざしてください」


 スマホを専用機械にかざすとスマホの画面上に『どのモンスターでエントリーしますか?』と表示された。

 俺はもちろんブルーでエントリーする。

 すると『エントリー受付ました』と表示が出る。


「はい、これでエントリー完了です。最後に注意事項としてプレイヤーランクがDに昇格した場合は強制的に失格となりますので、ご注意ください。また、今後トーナメントに出場するモンスターは一切の変更ができませんので、そちらもご了承ください。私からは以上となります」


「ありがとうございました」


 これで新入生代表トーナメントのエントリーは無事に終了した。

 あとは本番までにブルーのLv上げを頑張って行う。

 それからショップで魔法攻撃スキルの書を一つ購入しよう。

 魔法攻撃スキルの書は一つ10,000ポイントとかなり初心者には高いが、確実に魔法攻撃スキルを取得できる。

 これは魔法適正のないモンスターには使用できない為、スケルトンナイトやハイウルフには使えない。

 今回はブルーの更なる強化に使いたい。

 プチファイアがプロミネンスに進化した影響でクールタイムがかなり長くなっている。

 プロミネンスアタックも同様にクールタイムがフレイムアタックよりも長い。

 その為、もう一つ使い勝手の良い攻撃スキルが欲しい。

 ブルーのステータス的に魔法攻撃スキルの方が良いと思うので、今回は魔法攻撃スキルの書で魔法攻撃スキルを取得させる。

 ただ、購入にはあと少しポイントが足りない。

 今日中には貯まると思うけど。



「鬼灯くんも無事にエントリーできたんだね?」


「二階堂郁斗……」


「毎年参加者が多くて、予選を行って残った人たちが本戦であるトーナメントに進出って感じらしいから今年もそうなるかな。君とは本戦で戦えるのを楽しみにしてるよ」


「俺も楽しみだ」


 二階堂郁斗は笑みを浮かべた後にどこかに立ち去っていく。


 予選か。

 そこを勝ち上がらないと本戦のトーナメントにすら出場できない。

 今日と明日、明後日の土日でしっかりと準備しないと。



 という訳で『巨石の採掘場』にやって来た。

 スケルトンナイトとハイウルフのLvもあと少しで30に到達する。

 そしたらこの前宝箱から入手した合成素材を合成してから進化させたい。

 ブルーのLvも同時並行で上げる。


 いつも通りに遭遇したロックゴーレムはブルーのプロミネンスで倒す。

 このダンジョンは奥に行けば行くほどロックゴーレムのステータスが上昇するが、今のブルーなら一撃で倒せる。

 その為、目的地は最奥にあるボス部屋。

 ここでエルダーロックゴーレムを倒す。

 ついでに宝箱から何かしらの強化に繋がるアイテムを入手できたらなって感じ。


 ボス部屋に入るといつも通り奥にエルダーロックゴーレムがいる。

 相変わらず動きが遅く、攻撃の的だ。


「ブルーはプロミネンス、スケルトンナイトは閃撃、ハイウルフはノーマルクロー」


 ここからは動きの遅いエルダーロックゴーレムに一方的に攻撃を叩き込む。

 やはり物理攻撃には強く、Lv30目前のスケルトンナイトの閃撃やハイウルフのノーマルクローではミリ単位しかダメージを与えられない。

 しかし、ブルーのプロミネンスは当たるとズドン!と大きな音を響かせてエルダーロックゴーレムのHPを1割ほど削る。

 プロミネンスがクールタイムに入ったブルーにプロミネンスアタックを指示。

 こうして着実にダメージを与えていき、5分と掛からずエルダーロックゴーレムを倒す。


『スケルトンナイトがLv30になりました。進化可能です』


『ハイウルフがLv30になりました。進化可能です』


 どうやら2体同時にLv30に到達したようだ。

 この後、当初の予定通りに合成をしたら2体のモンスターを進化させる。

 それとは別にボス部屋には銀色の宝箱が出現しており、中には召喚石が入っていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る