22 天涯孤独
おれと一緒に
働いている
喫茶店の
従業員の中にも
おれと大して
歳も違わないのに
親や配偶者に
先立たれて
天涯孤独だという
人がいる
おれは幼い頃から
末っ子で
長男だと
いうこともあり
姉弟の中でも
甘えん坊で
寂しがり屋だった
同居している
親父もお袋も
歳はとったが
未だに元気で
おれのことを
未だに自分たちの
子供扱いを
してくる
そんな親や
配偶者にも
先立たれて
天涯孤独で
一人で生活を
続けている
人もいる
可哀想だと
口で同情することは
誰でも出来る
おれは口先だけではなく
そんな人たちに
少しでも
寂しい気持ちが
紛れるように
してやりたい
誰だって
天涯孤独に
なりたくて
なった訳では
ないだろう
おれだって
もしかしたら
天涯孤独に
なっていたかも
しれないんだ
だから
そんな人たちが
少しでも
寂しい気持ちが
紛れるように
してやりたい
その為にも
たとえ
天涯孤独で
あったとしても
その人たちには
力強く
生きて欲しい
生きていれば
きっと良いこともある
寂しさや
孤独感に
押しつぶされないで
いてくれ
生きていれば
きっと良いこともある
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