第3話
おいおい…
お前… まさかとは思っていたが本当に女だったのか。
え? 思っていたより驚いていない?
それはそうだろうな。
昔からなんとなく違和感は感じていたからな。
今回のあの二家への対応?
正直なところを言えば、最初からあいつに興味はなかったから。
いきなり「これと結婚しろ」なんて引き合わされるよりはマシって程度にしか思っていないよ。愛だの恋だのはなく、家のための結婚なんだからな。
「
実際は「「お前も苦労するな」の目」だよ。
端的に言ってしまえば全部社交辞令だな。
今回の処分は部下たちを納得させるためが大きいな。
俺としては、俺の目に入らないところで勝手にしててくれって程度にしか思っていないよ。
俺にとって大切なのは王国と国民、それに部下たちだからな。
お前のこと?
もちろん大切だ。
先生が家庭教師に来てくれた日、お前が隣に座ったあの日から、お前は俺の半身だろう?
それに… ドレス姿のお前はこれまで見た誰よりも何よりも綺麗だと思う。
★ ☆ ★ ☆ ★
あの結婚式から数年、病弱だった第一王子は亡くなり、国王陛下は燃え尽きたかのように意欲をなくされました。
そのまま継承順位に従い父が新しい国王として即位。宰相閣下はまだまだお元気で職務を続けられています。
私は二児の母となり、子育てに奮闘しています。
あの方にはあの結婚式の夜にプロポーズされ、結婚を前提にしたお付き合いを始めました。
その夜は恥ずかしながら、口づけをしてもらえました。
天にも登る気持ちとはこのことかと思いましたね。
貴族の習いとして、爵位の離れすぎた相手との結婚は良くないものとされていますが、宰相閣下にあの方を伯爵としてもらえるよう談判して正解でした。
国王の子と結婚するには伯爵以上の爵位を持つか、その家の者でなければならないとされているのです。
プロポーズをしていただいた翌日に父と3人での会食を行いましたが、父が王弟であることをご存知なかったようで本当に驚かれていました。
あの方… いえ、
そして、父の養子となり、今では王太子となりました。
先の戦争は第二王子が自身が王位を継ぐために実績を作るためと貴族派に
第二王子の野心と貴族派の策謀により何人の人間が不幸になったことでしょうか…
ただ、そのお陰で私は
戦傷を負った部下たちは後方勤務か軍学校の教官に落ち着きました。
軍に迷惑をかけたくないと退役を望む者たちに
私があの立場なら上官だろうと押し倒しているかもしれません。
斥候班や情報処理班は王太子付となり王国の諜報部隊としてその活躍の幅を広げています。
同期の士官たちは今では王国軍の幹部として王国を支えてくれています。
貴族に恨みを持っていた叩き上げの士官はそのまま
民のことを考えてくれる【隊長】以外に従う気はないと他の師団からの引き抜きには応じなかったそうです。
無事だった兵たちの内、礼儀作法を覚えられた者たちは私付の近衛兵となりました。
【姫様】とか、【王太子妃】と呼ばれると思っていましたが、公式の場以外では未だに【
残りはもちろん
私が軍から離れてもあの士官や彼らが
そうそう、例の侯爵夫婦ですが、お互いに見目の良さだけで関係を持ったことが災いし、ストレスからなのか2人とも見る影もなく… 浮気をしようにも貴族からは相手にされず、民からは逃げられ、仕方なく夫婦で欲を満たしているようで、もうすぐ5人目の子どもが生まれるそうです。
父は
私と宰相閣下も参加しますが、2人には置いて行かれたと宰相閣下はよく零されています。
2人の結論は、将来のために国民に教育を施す必要があると一致しているのですが、その方法の部分でまとまらないそうです。
そして私のお腹には3人めが…
★ ☆ ★ ☆ ★
作者です。
リハビリがてら書いています。
→書きました。
次回は
2024.04.21 23:59
の予約です。
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