第14話

ポンポン蒸気とはいえ、動力船を発明したことで、大航海時代が始まった。

見たことのない品から、伝説の品まで。伝説の品とは、人間がこの世界に転移してくる前に一部で流通していた品で、世界から人間が失われた(実際は逆)ことで、入手不可能となった品である。

世界から物がかき集められていたが、現地人とか居ないので、平和なものである。

そうこうするうちに内陸での移動手段の強化が求められるようになった。

この世界にも、いくつかの大陸と呼べる陸地があり、その奥地には行き様がない。

そこで、蒸気自動車の開発に着手することにした。

蒸気エンジンの仕組みとしては、はずみ車にピストン接続して、ピストンの往復運動を回転運動に変換する。吸気口から蒸気を送り込み、はずみ車が半回転したところで、排気口を開き、使い終わった蒸気を排出する。排出動作はピストンが戻る際の圧縮動作で賄う。はずみ車と駆動輪は直接つながず人力で押し付けることにして、クラッチ動作に代える。

クラッチができるのなら、ギアも欲しいな。歯車を組み合わせれば、何とかなるだろう。

歯車を組み合わせるのならば、時計も作れるな。ピストンの長さと、はずみ車の径で、一定速度は出るはずだ。正確な時間が分かれば、位置とかもわかる。位置が分かれば、正確な地図も作れる。

ということで、自分は何もしていないのに、天測技術とかどんどん発展していった。

町には物資があふれ、新しい料理とかも次々考案され、蒸気エンジンや蒸気時計は売れまくり、気が付くと、富豪になりあがっていた。

蒸気エンジンにせよ、蒸気時計にせよ、製法は確立したので、実際の製造は丁稚に任せ、次のアイデアを考えることにした。生活の心配は幸いにしてないし、美人の奥さんもゲットできたので、プライベートも充実している。

ここで、奥さんが浪費家で苦労するという話が、前前世では定番であったが、幸いそういうこともなく、平和なものである。

石油発見のニュースもあったが、お湯が沸かせれば何にも応用は効くので、代替燃料として徐々に普及していった。

さて、異世界物の定番ともいえるマヨネーズだが、機械化に成功した。

蒸気エンジン動力があれば、なんでも可能。

ここで、前前世に倣うならば、自動織機か。

自動織機の発明も済んで一段落。

蒸気エンジンなどで、産業革命も済んでしまったので、次に心配すべきは公害かな。

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