第3話

神の権能も奪えたことだし、転生に挑戦だ。

このまま神界から、神様が奇跡を投げている先に降りてもいいけど、それではあまり面白くない。ということで、世界から出て、適当な世界にに移動することにする。

神界が共通なら物理法則とかも近いだろうし、なんか同じ宇宙の別の星程度になりそうな気もするし。

適当な世界の神界にあたるところに移動した。ここから、人界に降りていよいよ転生だが、その前に。

自分の記憶を保持した分身を作って、神界に置いておかねばならない。

転生したら赤ん坊からにする予定なので、赤ん坊の脳に前世の記憶が入りきるわけがない。転生した後、何とか神界に戻って、記憶を補完するしかない。

前世の記憶を持たないならば、転生したこともわからず、それでは意味がないので、必要な処置だ。

準備が整ったので、人界に降りる。どうするのかは一応決めてある。記憶を全部抜いてしまうと何が何だか分からなくなってしまうので、少しは残してある。

裕福そうな妊婦さんに狙いを定め、胎児に憑依。このまま産み月を迎えれば、転生に成功できるだろう。


どうやら赤ん坊として転生に成功したようだが、ある程度大きくなるまで、普通の赤ん坊として生活した。

子供のころから天才少年ムーブも良いけど、なんか違うし。


5年がたった。5歳である。この頃白日夢経由で、神界に到達。残しておいた分身と合体して、前世の記憶を取り戻した。前世の記憶が戻れば、何が当たり前で、何が違うのかわかるようになり、この世界をより楽しめるだろう。

とりあえず、植物は茂っている。植物は緑に見えるけど、細かいことを言えば、わからないな。どのような色をどう感じるかは動物にによるわけだし、前世で色の三原色とか言ったところで、色を感じる目の細胞が3種類しかなかっただけの話だし。

結構でかい月が夜空には一つだけある。生命の発生には月の存在が必須という説があったが、どうやら正しいらしい。

前世の記憶を取り戻した時、少し混乱したが、5歳まで過ごしたおかげで、此方の常識もある程度わかっているし、だからこそ前世との差異が際立つというものだ。

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