第17話:馬鹿な問答。

「あ〜満腹さて、塔に乗り込むかな」


飯を食い終えたリアムは自分の腹をポンポン叩いた。


「行くか!!」


「ここまれ来たんだから、ぜったいエマさんを救い出そう、リアム」


「そうだな・・・俺ちょっとドキドキしてきたかも・・・」


ペルシャディーもリアアムもおもむろに立ち上がった。

ピアスもエレンネルも同時に立ち上がった。


一行が門の前まで来るとマッチョな怪物が門番をしていた。


門番は牛頭人身の怪物ミノタウロスだった。


ペルシャディーはミノタウロスに挨拶した。


「あの・・・アルベルトに用があって、ここまで来たんだけど門亜けてもらえる?」

「アステリオス」


ミノタウロスはペルシャディー一行をジロッと睨んだ」


「父さん・・・ここは誰も通さん・・・なんちゃって・・・」


「いきなりダジャレ?」


「久しぶりだな、ペルシャディー」


「こんなところで門番してたんだ、アステリオス」


「それじゃ〜私も・・・」


「余命診断で4名死んだん?」


「なるほろ・・・そう来たか・・・ほんじゃあ」


「ワギナで騒ぎな」


「え〜下ネタで来るわけ?・・・それじゃ」


「ワキがエロい子は着替えろぃ!」


「やるな・・・ではでは」


「満月にまんげ掴む・・・ってのはどうだ」


「むむ、なかなか・・・」


「おいペルシャディーそんなくだらないこと、いつまでやってんだよ」


しびれを切らしたリアムが横からクチを挟んだ。


「おい、若造・・・くだらんとはなんだ」


「リアム、ミノタウロスを怒らせたら塔の中に入れてもらえないよ」


「だってよ、時間がないだろ?」


「ま、すぐ終わるから・・・黙って見てて」


ミノタウロスはリアムを無視してダジャレを続けた。


「貞操具、taste so good」でどうだ。


「おお・・・英語まで入れてきたか・・・じゃあ」


「エロマンガには、ええロマンがある」


「ペルシャディー・・ダジャレで貴重なページつかっちまうぞ」

「つうかさ、キャラ変わってない?」


「アステリオス、やるわね」


ペルシャディーはリアムを無視した。


「お〜い無視か」


「おまえもやるな、ペルシャディー」


ミノタウロスは言った。


「もういいでしょ通してもらえる?」


ミノタウロスとペルシャディーのくだらないダジャレ合戦にピアスもエレンネルも

退屈していた。


「そろそろ門、開けてほしいですよね〜」


ピアスがしびれをきらして言った。

右に同じとエレンネルもうなずいた。


「ごめんね、みんな・・・アステリオスと会うと恒例行事なもんで・・・」


「でも、アステリオスあなたがこんなところで門番なんかしてるとは

思わなかった」

「なんで、またアルベルトの塔の門番なんかやってるの?」

「ドワーフ族のアガンデスの洞窟の門番してたんじゃなかったの?」


「スカウトされたんだよ」

「ヘッドハンティングってやつだよ」


「金に釣られたんだ?」


「俺も嫁とガキを養わんといかんからな」


「で?向こうにいる方も?同じくヘッドハンティング?」


「ああ、俺と同じで生活かかってるからな」

「それじゃアガンデスに門番いなくなって、ドワーフの王は困ってるん

じゃないの?」


「今はヘカトンケイルの三兄弟が門番をしてるよ」


「あ〜なるほど・・・ヘカトンケイルね・・・」


「ペルシャディーいったいなんの話してるんだよ」

「早く行かないか?」


リアムもしびれをきらしていた。


「アステリオス、急ぐんだけど門を通しくれない?」


「開けてやるけど騒ぎを起こすなよペルシャディー」


「あ、ところでアルベルトはいる?」


「今は留守だ・・・今ならなんでも盗んで帰れるぞ」


「チャンスだね、今のうちのエマちゃんを助けよう、リアム」


「おう・・・俺は戦って救い出すつもりでいたからな、拍子抜けだな、あはは」


ミノタウロスは石でできた重い門を開けてくれた。


「通っていいぞペルシャディー」


「ありがとう、アステリオス」


ピアスもエレンネルもミノタウロスにお辞儀してペルシャディーとリアムの

あとに続いた。


つづく。

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