第8話:新たなる出発。

「あたなは?」


「あ、俺、剣士のリアムです・・・よろしくです、エレンネルさん」


「まあ、いい男ね」


「え?そうですか?」


「また、鼻の下伸びてる、ヘタレ剣士」


「女性の前でヘタレって言うな」


「なに、かっこつけてんの・・・情けな〜」


「リアム、ことが終わったらセックスしましょうね・・・私と」


「は?・・・???」


「エレンネルダメだよ、リアムには許婚がいるんだから・・・」


「まあ、それは残念」


「俺も残念です」


「まじでやめる?・・・彼女助けに行くの」


「いやいや、冗談だって・・・」


こうしてリアムの彼女を救うため一行は絶世の美女を連れてアルベルトの住処

オプスキュリテの塔へ向かうことになった。


一行はメデイアにお礼を言って城を出た。


エレンネルはリアムの乗ってるロバに乗ることを選んだ。

エレンネルが後ろに乗ったため、彼女のおっぱいがリアムの背中に当たった。

リアムはエマを、彼女を救い出しに行くことを忘れそうになった。


館を振り返ると裸にエプロンのニンフが手を振っていた。


「リアム・・・鼻の下伸ばしてたら、エマちゃんに報告するからね」


「欲望なんか捨てた俺になに言ってんだよペルシャディー」

「それよりさ、仲間にエルフさんが増えて華やかになたっと思わないか?」


「一応、私だって女なんだけどな」


「後ろにいて聞き取りずらかったですけど、私のうわさとかしてました?」


エレンネルが話に入ってきた。


「あ、はいエレンネルさんが仲間に加わってくださって心強いなって

言ってたんです」


「なんでしょう?旅の仲間に綺麗な私が加わってくれて華やかになったって

おっしゃいました?」


「聞こえてるんじゃないですか・・・しかも綺麗って自分で言ってるし・・・」


「思うんですけど・・・私の魔法っていつ使えばいいです?」

「私、魔法よりセックスのほうが得意ですよ」


「エレンネルがそんなこと言うから、リアムがヘタレになるんだよ」


「いいですよ・・・僕はそのくらいじゃヘタれないですから」


「あの、ペルシャディー私、魔法一度も使わないで終わってしまうってことは?」

「旅のメンバーに女を加えたかっただけじゃないんですか?」


「そんなことないよ」

「多分、死人の森でお願いすることになるかもね」


ペルシャディーにはそんな予感がしていた。


「ところでみんな、改めて確認するけどそれぞれ特技があるんだろ?」


リアムが確かめるように言った。


「そうね・・・ピアスのオカリナは行く先でかならず役になってくれると思うし」

「アネモイさんも、彼女の風がそのうち役に立ってくれると思うし」

「エレンネルの活躍もそのうち役に立ってくれうと思う・・・」


「え〜ペルシャディー・・・思うばっかじゃん」


「そうなんだ・・・俺から見たらエレンネルさん以外はピアスもアネモイも

出会い頭じゃないか?、行き当たりばったりな気がするけど・・・」


「リアム、バチが当たるよ・・・みんな善意であんたの彼女助けるために

集まってくれてるんだから・・・文句があるならこの場で解散だね」


「あ、ごめん、心ないこと言っちゃった、みんなごめんなさい」

「文句言わないから、頼む!!僕と一緒に来てくれる?」


「ごめんね、みんなリアム謝ってるから許してやって」


みんなそれぞれ顔を見わせて一応、いいよってうなずいた。


「リアム・・・あんたは余計なこと言わなくていいから」

「未熟者剣士」


「ヘタレとか未熟者とか言わないでくれる?」


このぶんだとペルシャディーは、考えなしに暴走しがちなリアムの尻拭いを

させられそうだった、


つづく。

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