第46話
ついにトットリ。僕らは逸る気持ちを抑えまず居住区をぶらついてからリゾート特区へ向かった。
旅の中ではちょうど中間地点、折返しにあたり、僕らはすでに一旦旅を中断してここで暮らすのも良い、くらいな気分になっていた。
やはり田舎というだけでサキュウへ急ぐ僕らを足止めするものはなかった。
午後一番にはサキュウに着いた。着いた僕らは愕然とした。
たくさんの人たちが、狭いサキュウにひしめいている。僕らふたりとも想像してたのとは違う。
砂塵飛散防止の為調整された微風に太陽光を再現したライトの光。
この時代に感じられる「自然」を手軽に楽しむにはサキュウは持って来いだった。
みんななにするわけでもなく、それぞれ手持ちのシートや椅子を並べて寝そべっていた。
僕らはどちらからともなくサキュウに背を向け、「夜にまた来ようか」と車に戻った。
途中サキュウラッキョウを買い込んで、早速塩漬けに漬けた。ふたりともちょっとがっかりしていたけれど、逆に静かなところにふたりでいたら、僕らはいつでも天国なんだ、みたいな気持ちになった。
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