第10話
道行く女を見やればおっぱい。
歩いて揺れて、風に晒され。
ああ、乳首ちゃん、寒くはないかい?
僕のこの手で包んであげよう。
そんな名歌に我ながらうっとりしながら半勃起。車を降りると前傾姿勢。
「スノーボードも、こっちにもあるから」
と珍しく気を遣うヒロシにまた「うん」と小さく頷くも、前傾姿勢は解かない。
そのままエレベーターに乗るとヒロシが言った。
「これから会う弥生ちゃん、曲者だから気をつけてね。なんせオレもまだヤらせて貰えないんだから」
三度「うん」と頷き事務所のドアを開ける。
待ち構えていた。僕が御した事のない巨乳。
しかし、良かった。僕は巨乳が苦手だった。
スゥッと禅みたいな、無の境地に至りすくっと直立した。かわりにヒロシがあのスノーボードの不細工な基本姿勢をとった。
永瀬弥生。
そう名乗る彼女は、突き刺さるヒロシのおっぱいへのグラサン越しのソーラーレイを見事にスルーし、僕の顔と股間を交互に見定めるみたいに4度5度首を縦に振った。
その仕草に、ヒロシは「ゔっ」と発語して、しばらくピク付いた。
それからトイレへ駆け込んだ。
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