惜別

お前は霧になった

果てしなく続く霧

掻き分けようが現れぬ

お前はどこに行った


お前は小道になった

終わりなく伸びる道

歩けど歩けど終は来ぬ

お前はどこへ行く


お前は鳥になった

遠く飛んでいる鳥

手を伸ばせども届きはせぬ

お前よ戻ってこい


お前は星になった

夜に煌めいている星

昼になれば会えなくなる

お前を見ていたい


俺から離れる

俺には分からぬ

俺を置いていく

俺は独りである…


お前は墓の中だ

もう、会えない土の中

記憶はいつか褪せる

お前は、お前は…


お前は、お前は、お前は…

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