エピソード 004「随分露骨な女だな」慎吾くんと梨花ちゃん & 先輩とサツキ先輩の会話

エピソード 004「随分露骨な女だな」慎吾くんと梨花ちゃん & 先輩とサツキ先輩の会話



「ねー慎吾く~ん! これ履いてみてぇ」


「えー? 梨花ちゃんのパンティ?」



「うん♪」



「なんで~? やだよそんなの」



「いいから履いてみせてよ~」



「やだよ! 恥ずかしいじゃん」



「大丈夫だよぉ、ラブホだし、誰も見てないじゃん」



「う~ん、まぁ、そうだけど」



「ね、履いて履いて♪」



「う、うん……これでいい?」



「きゃはははは、もっこりすご~いエッチ!」



「だって、女のパンティってすげーちっちゃいんだな、はみ出しそう」



「じゃ~次、これつけてみて」



「はぁ~? ブラ? やだよ~みっともない」



「だーめ、ほら、こっちきて」



「え……うわ!」



「そそ、腕通して~後ろで、あ!」



「なに?」



「ふ~ん、おっぱいがないのに結構きついよ、パッドがつぶれるくらい引っ張らないと」



「そ、そうなの?」



「そっか、胸が無くても男の子はやっぱり胸囲あるのね。はいできた!」



「うう、締め付け感……ちょっと息苦しい感じ」



「ねね、立ってみて……あははは、慎吾くん可愛い!」



「えー?」



「じゃ~次、これ履いて」



「えー! スカート? 俺女装趣味ないんだけど。俺ばっかり変態みたいになってもうやだよ」



「そう……じゃぁ……ほら、私も慎吾くんのパンツ履いたよ。あと……はい! Tシャツも着てみました」



「女はいいよなぁ、男もの着ても全然違和感ないんだもんなぁ」



「ふふふ、慎吾くんってさ、足に毛がないよね」



「うん、足はツルンツルンだけど」



「だから絶対似合うって、だから履いてよぉ」



「えー……わかったよ……どう」



「きゃはははははは、すごーい! 少しミニになるけど、あ、ほらぁ~ガニマタしないでピンと足伸ばしてちゃんと立って」



「こう?」



「えー、びっくり! 下半身だけ見たら女の子みたい! だったらさ、上も着てみよー♪」



「まったく、どういう趣味だよ……」



「うわ! ちょっとたくましいけど、首から下はカンペキ女の子だぁ~。そのくらい肩の張った子っているもん」



「そう? なんだか、すげー変な気分……にしてもさ、女って、こんな格好で外歩いてるのか? スカートなんて簡単にめくれそうじゃん? 下が心もとないってゆーか、よく平気だよなぁ」



「そう? 子供の頃からだし考えたことなかったけど、慣れてるのよ! 多分」



「俺は無理。こんな服着て外は歩けね~なぁ」






「ねぇ慎吾く~ん♪、ここまでやったらさ、とことんやろう!」



「え? まだ何かすんの? 何すんの?」



「こっち座って……まずファンデーション」



「うあ、女くせ~」



「じっとしてて! 次にアイライン入れて~アイプチもしちゃお。あ~ライン太目でもいいかも」



「なに? 化粧してんの? やだよ~」



「動くな! ツケマがずれちゃうでしょ!」



「は、はい……(梨花ちゃん目がマジだ)」



「マスカラなじませて~もう少しライン入れちゃおっかなぁ……ニキビんとこにコンシーラしてぇ、チークも少し濃いめに……口紅はピンクでいいよね」



「お、おれ……どうなっちゃうの~~?」



「できた~ひゃぁぁ! 慎吾くん女の子だよ! 完全に女だ!」



「う……すげーな化粧って、俺別人じゃん」



「問題は髪の毛だよね……ウィグないから毛糸の帽子を目元まで被せて~うっそ! 超美少女じゃん」



「じ、自分で言うのもアレだけど……俺じゃないよね、他人の可愛い女に見える」



「あははは、ほら~私も慎吾くんのズボンとシャツ着てみました」



「ほんと違和感ね~よ。普通に似合ってる」



「慎吾くんもだよ~すんごく似合ってる~可愛い♪」



「そ、そう……うはは、こんなポーズしてみたり」



「きゃははは、もっと目をイヤラシくぅ~」



「あはぁ~ん、こうかしらぁ? ナンチャッテ」



「そのままこっち見てー」



「え?」


 パシャ!


「おーい! 何写メ取ってるんだよ~」



「きゃははははは、だって~可愛いんだもん♪」



「やめろ! 削除しろよ!」



「うんうん、誰にも見せないから、あとで消すから」



「絶対だぞ」



「はーい。じゃ~今日はこのまま帰ろう!」



「はぁ~? ばか言うなよ……おい! 梨花ちゃん、待ってよ」



「もうホテル代清算してあるし~じゃ~ね~」



「冗談だろ、待てってばぁ!」



「きゃぁ、廊下に誰か居る~!」



「うわ……え? ……誰もいないじゃん! おーい梨花ちゃん! ……まじかよ? 行っちゃった?」







「やべ……もうこの格好で出るしか無いのかぁ?」



 ……



「よかった、誰にも会わずに出れたけど、道路にも誰もいませんように……」



 ……



「げ! あれ、先輩とサツキ先輩? や、やっべぇぇぇ~」






「なぁ、さつき、付き合え」



「えー? ホテル? 今日私お金持ってないよ」



「へへへ、じゃ~ん!」



「あら……まさか? カツアゲでもしたの?」



「バカ言ってんじゃねぇ! 勤労で稼いだ尊い金に決まってっだろ!」



「あー今日は慎吾くんと一緒のバイトの給料日ね」



「おうよ! さ、行くぜ……お?」



「うん?」



「……よお、あのホテルの入口に立ってる女、何やってんだ?」



「う~ん……彼氏を待ってるのかしら?」



「ラブホの前でかよ? 随分露骨な女だな……でもミニスカートがいいねぇ、足がすらっとしててよぉ、いい女じゃね~か」



「も~、可愛い子見るとすぐそういうこと言う、あ、メール」



「うん?」



「あれ? 梨花ちゃんからだ……」



「梨花ちゃん? 今日は慎吾とデートじゃね~のかよ?」



「きゃははははは!」



「ん? 何笑ってんだ?」



「あははは、あははは、うっそ~」



「なんだよ?」



「だめ! 男には教えな~い……これは女同士の秘密のメールなのよ、あはははは」



「チッ、とにかく入ろうぜ」



「うん……え? ええええー?? なんでそこにいるのー? きゃははははは」


「ん? 今度はなんだよ?」


「うん♪ ねぇ、あの子本当に可愛いね」



「まぁ、足は色っぺーよな、帽子被って下向いてっから、顔は知んねーけどよ」



「きっと顔もすんごい美人かもよ~」



「なんだよ? いつも俺が他の女褒めると膨れるくせによ~」



「ふふふ、あの子ならいいわ。あはは、ナンパでもしてみなよ」



「はぁ~? 何バカ言ってんだ? いいから入るぞ」



「ねぇ、ホテル行ってもいいからさぁ、そのかわりあとでお願いきいてくれる?」



「お願い? なんだそれ?」



「ふふふ、楽しい事」



「ふ~ん、なんだか知んね~けど、面白い事なら別にいいけどよ」



「すんごく面白い事! じゃ~約束ね」



「お願いってなんだよ」



「だめ、中に入ってから。じゃ~ほんと約束だよ」



「なんだよ、意味わかんね~別にいいけどよ」



「やった! 男に二言はないって、いつも言ってるよね?」



「おう! 一度口にしたことは曲げるわけにはいかねぇ」



「よし! さ、行こう行こう」



「なんだ? 変なヤツ」





エピソード004「随分露骨な女だな」慎吾くんと梨花ちゃん & 先輩とサツキ先輩の会話 END

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