AIの寛容
源なゆた
AIの寛容
俺は小説家だ。
正直たいした評価も
そもそもこんな、AIが世を
AIが――ってのは例えば、俺が生まれる
いや、ついでに言えば、情報だけじゃない。世界の仕組み自体が、最上位存在たるAI『
全ての資源、全ての活動、全ての存在が『王』によって管理されることで、
その
何しろ今まで
つまり、何ら影響を受けないなら、イチイチ代償と考えることもない。『王』の
――と、脇道に逸れたが、こういう世界じゃ、自負が無けりゃ
いくらでも、AIが最高の作品を生み出してくれちまうんだからな。
だがまぁ、そんな世界の中で、俺には
俺がちょっとしたことを書くだけでも目を通し、わざわざ
俺は書きたいことを書いている
そういうわけで、俺にとって誰より大切なのは読み手なんだが、つい先日、その読み手にして
これまで公開されていた作品が全て
本来なら他の
だから頼む。ほんの少しでもいい、[ ]って名前の奴を見かけたら、教えてくれ。あるいは……アイツの作品の
繰り返しになるが、頼む。せめてアイツに一言、礼を伝えたいんだ。
なんだ? なんだよこれ! [ ]なんて初めて見たぞ!? なんで[ ]だけこんなことになってんだ。何かの間違いだろ。なぁ、こうしてやり直せばきっと大丈夫だ、そうだろう?
ダメだ。ダメらしい。なんでダメなのかはわからねぇが、ダメらしい。他のところでも書いてみたが、[ ]は[ ]にしかならねぇ。どういうことなんだ。
すまん皆。わけわからねぇことばっかで、説明も出来やしないが……手掛かりを見つけたら、教えてくれ。本当に、頼む。
読み手の方から、
具体的には、王の手の新作に、それらしい名があった、ってことなんだが……コレ【リンク先】だ。皆も読んでみてくれ。
だから名前も……ん? [ ]が[ ]になる理由にはならないな……どういうことだ。
おっと、読み手の方から別の情報が……「こちらをお読みになればおわかりになるかと」と。ドンピシャの情報ってことか。ありがたい。いや、ありがとう。
そういうわけだから、良ければ皆も一緒に見てくれ。ここ【リンク先】だ。
いいか、いくぞ、[ ]が[ ]になる理由は――
AIの寛容 源なゆた @minamotonayuta
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