『千燈千春と、千燈千夏』
それは、
年は
明日になればついに高校生活が始まる。
姉の
髪型はもちろん、服装すらもそれぞれが似たようなものをよく着ていたのが記憶にまだある。
それでも
年の離れた姉妹なために、
共通点を上げるならば、両者ともが日常的に
そんな千
四年と言う長い月日が経とうとも……。
「お兄ちゃんはやっぱりわかっちゃうんだね……」
わずかに俯きながら、目の前の少女はどことはなしに嬉しそうに小さく口にした。
「いつから?」
「たぶん、最初から」
だから
「そっか……」
潮風が胸の辺りまで伸ばされた
「なあ……」
「お兄ちゃん」
海から
「場所変えて、話さない?」
と、言葉を続けた。
それに対し、
波の音は段々と遠のき、駅までの道のりの中でふたりの間で会話は交わされなかった。
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