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「その……、悪かった……。結衣も茜もごめんな……。幽霊は本当にいたのに、俺はそのことに全く信じていなかった……」
「私もごめん! 結衣も茜も本当のことを言っていたのに、私2人の言ってることが嘘だと思ってた……」
「僕もごめんなさい! 結衣ちゃんと茜ちゃんの言ってることに全く信じていなかった……。まさか……、幽霊が本当にいるなんて思ってもみなかった……」
「僕もごめんなさい……! 結衣ちゃんと茜ちゃんが言ってたことが本当だとは思わなかった……。でも、2人の言ってたことが本当で、幽霊が本当にいたなんて……」
「ううん! 全然大丈夫だよ♪ まあ、幽霊が本当にいるとは普通思わないもんね……。それに、みんなが分かってくれただけでそれで十分だよ♪ ねっ? 茜ちゃん♪」
「うん☆! 私も全然大丈夫だよ♪ だから、気にしなくていいからね♪」
さっきのやり取りを見て、幽霊が私たちのことを襲わないことが分かり、私たちは少し心が落ち着きその後幽霊が本当にいたことが分かり、そのことで疑っていた玲央くんたちが私と茜ちゃんに謝っていたの。そして、私と茜ちゃんはそのことを許したの♪
「あっ♪ どうやら話は終わったみたいだね♪」
「うん♪」
私たちの話が終わるのを待ってくれていたなんて……、もしかしてこの幽霊さんたち、実はとっても優しい性格をしているのかもしれないね♪
「そういえば、2人は本当に私たちを襲うつもりがないんだよね?」
「うん♪ ないよ♪ それに、私と優斗はただみんなと一緒に遊びたかっただけだよ♪」
「「「「「「みんなと一緒に遊びたかった……?」」」」」」
私たちは一連のやり取りを終えると、幽霊の方へ振り向き、幽霊に事情を聞くことにしたの。すると、幽霊の女の子がただみんなと一緒に遊びたかったと言ってきて、それを聞いた私たちはちょっと戸惑っていたの。
この幽霊たちって、ただ私たちと一緒に遊びたかっただけだと言うの……?
「うん……。そうなんだ……。実は僕と梓は昔、この近くで事故で亡くなったんだ……。それからは、幽霊としてこうして彷徨い続けていたんだ……」
「そうだったんだ……」
まず、この幽霊の名前は男の子の方が優斗で、女の子の方が梓という名前みたいなの。そしてこの2人はどうやら、昔この近くで事故で亡くなったみたいで、それが原因で2人は幽霊になってしまい、こうして彷徨い続けることになってしまったみたいなの……。
「そして、幽霊になってしまった僕と梓には、一つだけ心残りがあったんだ……」
「それが、みんなと一緒に遊びたかったことなんだね」
「そう♪ だから私と優斗はこうして、かつて通っていたこの廃校となった学校で一緒に遊ぶ人を探していたんだ♪」
幽霊になってしまった優斗くんと梓ちゃんは一つだけ心残りがあって、それがみんなと一緒に遊びたかったことなの。
「そうだったんだ……。それじゃ、私たちに声をかけてきた理由って……」
「うん。そうだよ。みんなに声をかけたのは、ただただみんなと一緒に遊びたかっただけなんだ。だけど、僕たちが幽霊のせいで、みんな怖がってしまって、すぐに逃げてしまうんだよね……」
「そうなんだ……。本当にごめんなさい! 私、あなたたちの話も聞かずに、幽霊だから怖くなって……、つい逃げてしまいました……」
「私もごめんなさい! 私、幽霊を見てしまって……、とても怖くなって……、すぐに逃げてしまいました……。2人の話を聞いてあげることが出来なくて、本当にごめんなさい……」
幽霊の2人があの時私と茜ちゃんに声をかけた理由は、ただただみんなと一緒に遊びたかっただけみたいで、それを知らずに幽霊からすぐに逃げてしまった私と茜ちゃんは、幽霊である優斗くんと梓ちゃんに必死に謝ったの。
「むぅ~、本当にそうなんだからね! せっかく勇気を出して言ったのに~……、すぐ逃げちゃうんだから~! もう、あったまに来ちゃう!」
「まあまあ。僕は全然大丈夫だよ。それに、梓はこう言ってるけど、本当は梓も許してくれているよ。まあ、今までもここに来た人たちに一緒に遊びたいと声をかけようとしたんだけど、さっきも言ったようにみんな僕たちを見ると、怖がってしまってすぐに逃げてしまうの……」
「なるほど……。ん、待てよ……? それじゃもしかして……、あの噂って……」
「うん……。多分僕たちのせいで、その噂は広がったんだと思うよ……」
「やっぱり……」
陸くんはあの噂のことについて優斗くんに聞くと、陸くんはそのことに納得していたの。つまり、優斗くんと梓ちゃんがこの学校に来たみんなに一緒に遊びたいと声をかけようとしてきて、それでみんなが怖がってしまい、みんながそのことを話していき、その話に興味を持った人たちがやって来て、同じことが繰り返されていき、そうして噂は広まっていき、やがてこの廃校となった学校で幽霊が出てくるという噂が出来上がってしまったわけなの……。
なるほど……、そういうことだったんだね……。まあ、その噂は本当だったんだけどね……。それに私たちもその噂でこの廃校となった学校に来た一組なんだけどね……。
「それじゃもう一回聞くんだけど、もし良かったら私たちも一緒に遊びたいです☆! どうかよろしくお願いします♪」
「僕もよろしくお願いします!」
そして梓ちゃんと優斗くんは再び、私たちと一緒に遊びたいことを伝えてくれたの。
もう私たちの答えは1つしかないよね♪
「あぁ、いいぜ! 俺たちと一緒に遊ぼうぜ!」
「僕もいいよ。優斗くんと梓ちゃんと一緒に遊ぶのとっても楽しみです!」
「僕も賛成です。せっかくこうして会えたのも何かの縁だから、ぜひみんなで一緒に楽しもう!」
「私も賛成よ♪ 人数が多ければ多いほど、とっても楽しいしね♪」
「うん……♪ 私もいいよ♪ 優斗くんも梓ちゃんも一緒に遊んでくれるの、私とっても嬉しいよ♪」
「もちろん、私も賛成だよ♪ 優斗くん、梓ちゃん、これから私たちと一緒に遊ぼう♪ 優斗くんと梓ちゃんと一緒に遊ぶの私もとっても楽しみだよ♪」
「みんな……、ありがとうございます! そう言ってくれて僕はとっても嬉しいよ!」
「わ~い☆! やった~♪ これでみんなと一緒に遊べる~♪ 私と優斗の願いが遂に叶ったね♪」
「うん、そうだね。梓」
私たちの答えはもちろんYESで、それを聞いた梓ちゃんと優斗くんはとても嬉しそうで、喜びを爆発させていたの♪
2人の願いを叶えてあげることが出来て、私たちもとっても嬉しいよ♪
「それじゃ早速、優斗と梓も入れて、これからかくれんぼをしようと思うけど、その前にまずはお互い自己紹介しようぜ!」
「そうだね。まずはお互いに自己紹介するのがいいですね」
「は~い☆! 私も賛成♪」
するとここで玲央くんの提案により、お互いに自己紹介することになったの。
優斗くんと梓ちゃんにも私たちの名前を知ってもらわないとね♪
「うん。みんなよろしくね。みんなの名前はバッチリ覚えたよ」
「うんうん♪ 私もみんなの名前はバッチリ覚えたよ♪」
お互いに自己紹介が終わると、優斗くんと梓ちゃんは私たちの名前をバッチリ覚えてくれたの♪
「これで自己紹介も終わって、そろそろ遊ぼうと思うんだけど、優斗と梓に話したいことがあるんだ」
「「話したいこと?」」
自己紹介が終わり、そろそろみんなと一緒に遊ぼうとしていたところ、再び玲央くんが優斗くんと梓ちゃんに何やら話があるみたいなの。
玲央くん、優斗くんと梓ちゃんに何の話をするんだろう……?
「あぁ。実はここに幽霊が本当にいたという事実、優斗と梓も含めた俺たちだけの秘密にしようと思うんだ」
「「えっ……?」」
「「「「「えっ……?」」」」」
「「「「「「「えぇ~っ!?」」」」」」」
玲央くんが優斗くんと梓ちゃんに話したのは、この廃校となった学校で幽霊が本当にいたという事実を私たちだけの秘密にしようということだったの。
玲央くんは一体、何を考えているの……?
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