書き起こし8

自分、あの〜、GeoGuessr、

GeoGuessrってわかります?


 ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶


あ〜そうすそうす。で、GeoGuessrがめちゃくちゃ好きで、一時期朝から晩までず〜っとやってたんですよ。そん時に、まぁ、こう、日本のマップを引いたんすよ。

んで、まぁ、そのマップが、道は土だし遠くを見ると山に囲まれてる、なんかド田舎の盆地みたいな場所だったんですね。

でまぁ、手始めに周りをぐるーっと見て。こう大体の情報を集めながら、まぁ〜大体●●あたりかな?って感じだったんで、仮でピン刺して、もう一回周りを、色々見てみたんですね。

そしたら、なんか、道のわきに小さい看板が立ってて、これ、もしかしたらヒントになるかもなと思ってズームしてみたんですよ。

で見たら、魚屋安藤って書いてあって「なんや魚屋の看板かい」って思ったんですけど、下に矢印が書いてあって。

でまぁ、ゲームだし、別にタイム競ってたとかもなかったんで、こうなんとな〜く魚屋安藤の方向に行ってなんか、ね、魚屋安藤見てみようかなって思ったんすよ(笑)

でこう〜矢印の方向にズズズーって進んで行って、T字路の突き当たりまでついたら、また魚屋安藤の看板があって、また矢印に沿って移動したんすよ。


で〜三、四個?看板を追っかけていって、なんか、多いというか、遠くね?って思い始めたんすよ。だって、開始地点からもうだいぶ離れてるし、で、そうなってくると、なんかこんな盆地に魚屋があるのも不自然に思えてきたんすよ。

いや、不自然じゃないんですけど、もう、あまりにも遠いからなんか謎の勘繰りが入ってきて(笑)


 ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶


え〜と、なんかでも、手作りですね。

綺麗じゃないし、こう〜角材にベニヤみたいな板をつけて、そこに、ラミネートした紙が貼ってあるみたいな。

なんかだから、それも、ちょっと…若干不気味なんすけど(笑)


で、その〜追いかけてるうちに「これ山に向かってるな」って思ったんすよ。思ったっていうか、実際山に向かってて、どんどん、こう、盆地の中心からは離れてるんですよ。

でこれ、ちょっと、一回、別タブで普通にGoogle Earth開いて、あの〜確認してみようと思ったんすよ。

この先に本当に魚屋があるのか。衛生写真とか見て。

で〜まぁ、自分の予想通り●●で、普通になんかよくある田舎っぽい地域だったんすよ。〇〇って場所で。

で、衛生写真でこう〜上から続きを見たんですね。そしたら、さっきの追ってったルートの先は、完全に森だったんですよ。で、その間の道にはお店とかもなくて、もう、確実に森の中に魚屋があるんですよ。

で、普通にこうストリートビューで見ようとしたら、森の手前までしか青い線がないんすよ。青い線てあの〜ストリートビューで行ける場所?なんすけど。

でも、まぁそこまでは行こうと思って、ストリートビューに切り替えたら、もう、いかにも森の入り口なんすけど、その奥に、魚屋安藤の看板が立ってるんすよ。で、矢印が、左を指してて、でももうストリートビューではそれが限界なんすよ。

だから、現地に行きたいなと思って…行ったんすよ。

行って、なんか、謎を解明したいと思って。


 ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶


もう、次の日っすよ。

もう、それに関してはフッ軽なんで。


で、着いて見に行ったら、実際に看板があって、で辿って、森の手前にも行ったんすよ。行ったんすけど、森が入れないようになってて、Google Earthで見たときは何もなかったんすけど、もう今はロープが張ってあって。

でも!奥にはまだ魚屋安藤の看板はちゃんとあったんすよ。

だから、左奥をこう見るために、右っかわに移動して、覗き込んだんすよ。

そしたら、

小屋は、ある。小屋はあるけど、こうお店っぽくはない、みたいな。

で、めちゃくちゃがっかりして、なん、なんのために俺は来たん?と思って、で、引き返してたんですよ。

そしたら、おばあちゃんとすれ違って、見たら、普通にロープ無視して入って行ったんすよ。

で、ダーって戻って「あのすんません!」つって「あの、魚屋安藤ってなんすか?」って聞いたんすよ。

そしたらおばあちゃんが「あんたみたいなんがおるけぇ安藤さんは死んだんよ!!!」ってキレて。

で、結局、なんもわからんまま、帰って。もう、それだけです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る