第4話 ギルドに行く

なんだ?こいつら。

お決まりの新人いびりってやつか?


「おいおい、ここは冒険者ギルドだぜ。」


「ちびっこい子供がくる所じゃねーんだよ。」


こう言う所に出て来るって感じの筋肉質で髭もじゃのガラの悪そうな兄さんだ。


ステレオタイプってやつだ。

実社会ではこう言う感じの兄さんは結構繊細で優しい人だったりするのだが。


「何言ってんだ冒険者ギルドに年齢制限はないし、あんたたちだって子供の頃から薬草採集とかして経験値を上げてきたんじゃないんか。」


いかついのが「なんだとー。」とか言っているところにちょっとキツネ面の意地の悪そうな奴が口を挟む。


「そーなんだよー。俺なんか親がいねーから6歳の時から薬草集めや虫取りをしてたぜー。」


「それでよーホッパーって虫の羽と足をむしって焼いて食うんだよー。これがさー。」


「おめーなに言ってんだそうじゃねーんだよ。ここはこいつらをちょっとしめて先輩ヅラをする所だろーが。」


この人達そんなことペラペラ喋っちゃダメじゃん。


「それでよー、半分腐ったような木をほじくるんだよー。そしたらさー。白いぽよぽよの虫の幼虫がゴロゴロとれるんだ。これをさー。軽くあぶってさー。」


「あー、あれはうまいなぁ。酒にも結構合うんだよ。」


なんだかこの人達話しが変わってしまってオレ達の事を忘れてしまったみたいなので放っておいてギルドの窓口に行く。


オレの背丈では窓口に届かないのでパエリに抱き上げてもらう。


おおおおお、うさ耳のお姉さんだ。


「ぼくー、かわいいねー。ああ、うう、お姉ちゃんの登録するから耳を離してねー。」


顔を寄せてくるもんだからついつかんじゃった。

ふわふわでふかふか。


「だからはなせってくそガキー。」


怒っちゃった。ガラ悪いなー。


結局、パエリの登録しか出来なかった。


10歳以下の子供は保護者がいれば登録はいらないそうだ。


オレの方が保護者なんじゃないかな?


「それでよー、岩の下なんかをほじくるんだよー。そしたらさー。結構でかいトカゲがとれるんだよー。これをさー、3枚におろしてー。」


さっきの2人まだやってる。


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