兄とのりこ 最初の話

「お兄ちゃん、なんでてんぽのこと名字で呼んでるの?」


「あぁ、最初にあったとき本人に言われたんだよね」


「最初って、確か私が小学生1年生ぐらいのころだよね」


「そう、隣に引っ越してきたときのこと、俺、今でも覚えてるよ」


「急にカンショウ的になってちょっと気持ち悪いと思ってしまった」


「わざわざ自分の名前を漢字で書いて見せてくれたんだよな」


「てんぽって私と同い年だよね?漢字書けたんだ......」


「あのとき俺、間違えて君って呼んじゃって、『これからは林ってよんでください』って言われちゃったんだよな」


「敬語......」


「未だに冷たくされてる気がするんだよな」


「それはお兄ちゃんがおととい、勝手にてんぽの部屋漁ったからでしょ」


「どんなエロ本読んでるのか気になっちゃって......」

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